ヴィトゲンシュタインと言語ゲーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 16:05 UTC 版)
「ネオプラグマティズム」の記事における「ヴィトゲンシュタインと言語ゲーム」の解説
『哲学的探求(Philosophical Investigations)』での「後期」ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン[9]は、『論理哲学論考(Tractatus Logico-Philosophicus)』における彼の以前の見解に反して、言語の役割は実在を記述することではなく、むしろ共同体で特定の行為を果たすことであると主張している。言語ゲーム(language-game)とは、ヴィトゲンシュタインがこの点を強調するために使用した概念である。ヴィトゲンシュタインは大まかに言って次のように主張している。 言語は共同体内で特定の目的を達成するために使用される。 各言語には、独自の規則とそれが指示する対象がある。 ボードゲームにおいてどのような動きが可能であるかを導く規則があるのと同じように、共同体における言語にも同様の規則があり、そこではある言語ゲームにおいて可能な動きは、理解可能な仕方で語られるタイプの対象である。 2つの異なる言語ゲームに参加している2人の人々は、いかなる意味でもコミュニケーションをとることができない。 ヴィトゲンシュタインに見られるテーマの多くはネオプラグマティズムに見いだされる。共通の目標を達成するために言語を「使用」することの重要性と、2つの異なる言語ゲーム間でコミュニケーションをとろうとすることに関する諸問題をヴィトゲンシュタインは強調したが、この点にネオプラグマティストの著作は導かれている。
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