ロールスロイス・レイスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ロールスロイス・レイスの意味・解説 

ロールス・ロイス・レイス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 15:27 UTC 版)

レイス、De Villarsが架装したクーペ

レイスWraith )はロールス・ロイス1938年から1939年に製造した高級車である[1]。名称は「幽霊」「生霊」を意味する語(スコットランド語)。

前輪独立懸架などファントムIIIで取り入れた大胆な設計を25/30HPクラスに応用した車種で、「25/30HPの後継車種」であるとともに「ファントムIIIの小型版」とも見ることができる[1]

シャシはロールス・ロイスとしては初となる全溶接閉断面フレームを採用し、X字型に補強を入れて非常に強靭にできている[1]。ホイールベースは25/30HPから4in伸長されて136inとなった[1]。前輪独立懸架はファントムIIIと全く同一のセミトレーリング・ダブルウィッシュボーン式サスペンションで、これにより乗り心地と操縦性が改善した[1]。このシャシは後にベントレー・マークVのベースとなっている[2][3]

25/30HPではギアレバーやハンドブレーキレバーが運転席ドア側にあり、乗り降りの際に足を掬われる危険があったが、これがずっと手元近くに移動され、安全になった[1]

発売間もなくドイツポーランドに侵入し第二次世界大戦が激化、ロールス・ロイスは航空機用エンジンの大量生産に生産能力を傾注し乗用車の生産を中止したため、生産は少数に留まった[1]。後継車種は戦後レイスベースでグレードダウンされ発売されたシルヴァーレイスである[1][4]

出典

  1. ^ a b c d e f g h 『世界の自動車-21 ロールス・ロイス - 戦前』pp.103-125。
  2. ^ 『世界の自動車-22 ロールス・ロイス ベントレー - 戦後』pp.36-45。
  3. ^ 『ワールド・カー・ガイド27ロールス・ロイス&ベントレー』pp.109-156「ベントレーとモータースポーツ」。
  4. ^ 『ワールド・カー・ガイド27ロールス・ロイス&ベントレー』pp.80-85。

参考文献




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロールスロイス・レイス」の関連用語

ロールスロイス・レイスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロールスロイス・レイスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロールス・ロイス・レイス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS