レート歪み最適化(Rate-Distortion Optimization)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 09:17 UTC 版)
「JPEG 2000」の記事における「レート歪み最適化(Rate-Distortion Optimization)」の解説
EBCOTでは、MQ符号化後のバイトストリームに対して、符号化パスを最小単位として符号切り捨てを行うことで圧縮後のレート歪最適化(PCRD-opt)を行うことが可能である。レート制御については、エンコーダにおける処理であるため規定された技術はないが、一般的に以下の処理によって実現されることが多い。 コードブロック n {\displaystyle n} 内の切り捨て点として、符号化パス z n {\displaystyle z_{n}} を考える。 z n {\displaystyle z_{n}} までのデータ量を L n z n {\displaystyle L_{n}^{z_{n}}} 、そのパスでバイトストリームを切り捨てることで増加する歪みの推定量を D ( L n z n ) {\displaystyle D(L_{n}^{z_{n}})} とおく。所望のビットレートを L m a x {\displaystyle L_{max}} として、 ∑ L i z i ≤ L m a x {\displaystyle \sum {L_{i}^{z_{i}}}\leq L_{max}} の条件のもと、 ∑ D ( L i z i ) {\displaystyle \sum D(L_{i}^{z_{i}})} を最小化する z i {\displaystyle z_{i}} を各コードブロックごとに決定する。この一連の手順はラグランジュの未定乗数法を用いることで実現できる。
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