モール_(ラグビー)とは? わかりやすく解説

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モール (ラグビー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/22 08:37 UTC 版)

ニュージーランド代表(黒)と南アフリカ代表(緑)のモール

ラグビーユニオンにおけるモール: Maul)とは、ラグビー試合中でのプレー状態の一つ。スクラムラックなどと共に密集戦の一つであるが、ボールを保持した状態(地面に落としていない状態)で行われるのが特徴である。

ボールを保持したままモールを押し込む「ドライビングモール」などのバリエーションも見られる[1]

モールの形成

競技規則第16条第1項から第3項までに定義があり[2]、以下の3要素が必要になる。

  1. モールは 、フィールドオブプレー内でのみ行われる 。
  2. モールは 、ボールキャリアーと各チームから少なくとも1名ずつのプレーヤーが互いにバインドし 、立ったままの状態になることで成立する。
  3. 形成されたモールは 、ゴールラインの方向へ前進していかなくてはならない 。

従って、少なくとも「ボールキャリアー(ボール保持者)」と「ボールを持たない味方チームの選手」と「ボールを持たない相手チームの選手」の3名以上が加わる必要があり、ボールキャリアーと相手が1対1で組み合う状態はモールとは成らない。

形成されたモールに後から選手が加わることもできるが、この場合はオンサイドの位置から加わると共に、モールの最後尾の選手にバインドしなければならず(競技規則第16条第7項a及びb[3])、横や前方から加わるとオフサイドとなる。また、頭と肩が腰より低くなってはいけない(競技規則第16条第7項c[3])。

モールにおける反則

  • モール内で故意に倒れようとすること。(モール・コラプシング、競技規則第16条第9項[3]
  • モールに飛びかかったり、あるいはモールを故意に崩そうとすること。(モール・コラプシング、競技規則第16条第11項a[3]
  • モールを構成する選手を無理に引き離そうとすること(モール・コラプシング、競技規則第16条第11項b[3])。
  • モールの横または前方からモールに加わろうとすること。(オフサイド、競技規則第16条第5項[3]
  • モールに参加しない状態でモールの横または前方で待機すること。(オフサイド、競技規則第16条第6項[3]

モールの終了

次の状態になったときはモールが終了し、オープンプレーに移行する。(競技規則第16条第16項[4]

  • ボールがモールから出るか、ボールキャリアーがモールを離れた。→プレー継続。
  • ボールが地面についた。
    • →ボールが選手の前方に落ちればノックオンの反則。選手の後方に落ちればラックに移行してプレー継続。
  • ボールがゴールラインを超えた。→インゴールプレー(競技規則第21条[5])として継続。

また、次の状態になったときもモールが終了する。(競技規則第16条第17項[4]

  • モールが自然に崩れたとき。→プレー継続
  • モールの状態で反則があったとき。→フリーキックまたはペナルティキックで再開。
  • モールでの前進が5秒以上止まったとき。→スクラムで再開。
  • モールの状態のままタッチラインを割ったとき。→ラインアウトで再開
  • モール内でボールを持っていた選手が倒れたとき。→そのままラックとなり再開する。

脚注

  1. ^ 毎日放送. “第83回全国高校ラグビー大会【試合詳細】【2回戦】花園第3グラウンド(03/12/30)”. 2011年9月10日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ 競技規則 2019, p. 73.
  3. ^ a b c d e f g 競技規則 2019, p. 74.
  4. ^ a b 競技規則 2019, p. 75.
  5. ^ 競技規則 2019, p. 107-109.

参考資料


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