メラニン合成の基本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:00 UTC 版)
メラニンを合成する細胞はメラノサイトと呼ばれる。メラノサイトは、アミノ酸の一つチロシンを出発物質とし、いくつかの段階を経てメラニンを合成している。メラニン合成の詳細は以下のとおりである。 まず、チロシンがチロシナーゼによって酸化され、ドーパ、ついでドーパにもチロシナーゼが作用しドーパキノンへと変化する。ドーパキノンは不安定な物質であり、自発的にドーパクロム、インドールキノンへと変化し、最終的にこれらが酸化重合しエウメラニンとなる。また、ドーパキノンはシステインと重合することで、システイニルドーパを経てフェオメラニンの合成にも使用される。 このメラニン合成の最終段階であるドーパキノンから2つのメラニンの合成量は、細胞内のcAMP(サイクリックAMP)濃度が深く関与する。途中の制御機構はかなり複雑だが、省略して簡単に説明すると、cAMP濃度が高いときエウメラニンの合成が増加し、フェオメラニンの合成は抑制される。逆にcAMP濃度が低下すればフェオメラニンの合成量が増加する。
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