マルコフ過程の推移確率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 01:31 UTC 版)
「マルコフ過程」の記事における「マルコフ過程の推移確率」の解説
通常現れるマルコフ過程の分布は推移確率によって決定できる。マルコフ過程 Xt の推移確率とは時刻 s に状態空間の点 x を出発して、時刻 t > s に状態空間の(可測)部分集合 Y に入る確率 P(s, t; x, Y) のことであり、 P ( s , t ; x , Y ) = P ( X t ∈ Y | X s = x ) {\displaystyle P(s,t;x,Y)=P(X_{t}\in Y|X_{s}=x)} で定義される。離散時間マルコフ過程の場合は t = s + 1 の場合の推移確率のみで十分であり、他の期間の推移確率は以下のチャップマン-コルモゴロフの等式により計算できる。時間的に一様な場合は、s = 0 の場合だけで十分であり、他の時刻の推移確率は P(s, t; x, Y) = P(0, t - s; x, Y) で計算できる。 さらに離散マルコフ過程の場合は Y のかわりに状態空間の一点 y を用いれば十分であり、その場合は推移確率は行列となる。
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