マタギの成立と伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 07:50 UTC 版)
マタギの成立に関しては平安時代とも鎌倉時代とも言われ今なお定かではないものの、伝説的には万事万三郎という猟師を祖としている。マタギたちが所蔵している秘巻『山立根本巻』『山立由来之巻』によると、清和天皇の頃(850~881年)、上野国の赤木明神と下野国の日光権現とが戦い、大蛇である赤木明神の圧倒的な力の前に日光権現は苦戦を強いられた。そこで日光権現は白鹿に化けて山を下り、日光山の麓に住んでいた万事万三郎という弓の達者な猟師に加勢を求めた。果たして万事万三郎は見事に赤木明神の両目を射抜き、たまらず赤木明神は退散したので、これを喜んだ日光権現によって「山立御免(日本全国どこの山でも獣を獲ってよいという免許)」を授かり、これが日光派マタギの始まりといわれている。この巻物が書かれたのは建久四年(1193年)の頃の話であり、この万事万三郎なる猟師は天智天皇の末裔とも伝えられている。
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