ペティションとは? わかりやすく解説

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ペティション

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/19 01:47 UTC 版)

ペティション
欧字表記 Petition
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 1944年
死没 1964年
Fair Trial
Art Paper
母の父 Artist's Proof
生国 イギリス
生産者 Sir Alfred Butt
馬主 Sir Alfred Butt
調教師 Frank Butters(英国)
競走成績
生涯成績 12戦7勝(7-2-2-1)
獲得賞金 18,023ポンド
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ペティション (Petition) はイギリス競走馬及び種牡馬である。

2歳時にシャンペンSなどを4連勝し、テューダーミンストレルに次ぐ評価を得た。翌年の2000ギニーでは当時無敗馬であったそのテューダーミンストレルの対抗と目されるも故障が原因で競走中止となり、以後そのシーズンは勝ち星に恵まれなかった。しかし、現役を続けた4歳時にエクリプスSに優勝し高い評価を得た。

種牡馬としては、1959年に二冠牝馬プティトエトワールなどの活躍により英愛リーディングサイアーに輝いた。 さらに、父系子孫からは、産駒のペティンゴ愛ダービー馬イングリッシュプリンス、英ダービートロイなどを輩出しリーディングサイアーとなり、ブリガディアジェラードハイクレア、リーディングサイアーピットカーンとその産駒エラマナムーホーリックスなどを輩出してペティション系を発展させた。

また、血統背景は4代母が四冠馬セプターで、その母で5代母のOrnamentは三冠馬オーモンドの全妹である。

経歴

競走馬時代

ペティションは1946年に2歳で競走馬としてデビューし、初戦のヨーク競馬場のエリントンステークスは僅差の3着に敗れるものの、2歳戦線が本格化する6月のロイヤルアスコット開催ニューS(5f ※後にノーフォークステークスとして施行されている。)を凱旋門賞馬ミゴリらを相手に2着に4馬身差で優勝し初勝利を収めた。 その後、7月のグッドウッド競馬場のリッチモンドS(6f)を3馬身差、8月のヨーク競馬場のジムクラックS(6f)を3馬身差で連勝した。このうちジムクラックSでは翌年愛ダービーセントレジャーに勝つサヤジラオ(Sayajlrao)を2着に退けている。 さらに、9月のシャンペンS(6f)でも半馬身差ながら優勝し、4連勝で2歳シーズンを終えると、公式フリーハンデにおいて無敗馬テューダーミンストレル(Tudor Minstrel)に次ぐ2番手の評価を得た。

3歳になると2000ギニーのトライアルレースであったハーストパーク競馬場のヘンリー8世ステークスに出走し、サヤジラオに10馬身差をつけて快勝し、テューダーミンストレルの対抗馬として、2000ギニーに進むこととなった。 しかしながら、本番の2000ギニーではテューダーミンストレルの圧勝を後目に、スタート前のアクシデントによる故障が原因で競走中止となり、3ヶ月程度の休養を要することとなった。 7月のグッドウッド競馬場のサセックスSで復帰を果たしてマイル路線を進むも、2頭立てのサセックスSではコンバット(Combat)に1馬身半遅れた2着、アスコット競馬場のナイツロイヤルS(後のクイーンエリザベス2世ステークス)はテューダーミンストレルから9馬身半遅れた3着と勝利を収めることはできなかった。

4歳となった1948年もペティションは現役を続け、ハーストパーク競馬場のハンデキャップレース・ヴィクトリアカップ(7f)で、129ポンドのハンデを背負って久々の勝利を上げると、ロイヤルアスコット開催のルース記念ステークスに進み、スローペースに苦戦して2頭立ての2着ながら、勝ったオロス(Oros)から3/4馬身差と善戦した。 そして、当時から英国において最も権威のあるレースの一つである7月のサンダウン競馬場で行われるエクリプスSに駒を進めると、前年の優勝馬ミゴリや後にアメリカ古馬チャンピオンになるヌーアなどが出走するなか、サヤジラオを短頭差抑えて優勝した。

種牡馬時代

エクリプスS優勝を最後に種牡馬となったペティションは1959年にプティトエトワール1000ギニーオークスサセックスステークスヨークシャーオークスチャンピオンステークスなどに優勝したことなどにより英愛リーディングサイアーとなった。

また、一塊のスプリンターだったMarch Pastの産駒Queen's Hussarがブリガディアジェラードやハイクレアを輩出してリーディングサイアーに、セントジェームズパレスステークスやサセックスSに勝ったペティンゴは愛ダービー馬イングリッシュプリンス、英ダービー馬トロイが輩出されリーディングサイアーとなり、ピットカーンもエラマナムーがエクリプスSとキングジョージを連勝したことなどによりリーディングサイアーに輝き、父系子孫ペティション系を発展させた。

日本に関係の深いところでは、ホーリックスもペティション系であり、ダンジグ(Danzig)の2代母Petitionorもペティションの産駒である。

主な産駒

  • Pteite Etoile (1956) - 1000ギニー、オークス、チャンピオンS、コロネーションS
  • Ocean (1961) - コロネーションS
  • Young Empress (1957) - プリティーポリーS
  • Petingo(1965) - サセックスS、St.ジェームズパレスS、ミドルパークS
  • March Past

血統

ペティション血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 フェアトライアル系[2]フェアウェイ系ファラリス系[3]<サイリーン系[4]ベンドア系[4]ストックウェル系[4]エクリプス系[5]ダーレーアラビアン系[5]

Fair Trial (GB)
1932 栗毛
父の父
Fairway (GB)
1925 鹿毛
Phalaris Polymelus
Bromus
Scapa Flow Chaucer
Anchora
父の母
Lady Juror (GB)
1919 鹿毛
Son-in-Law Dark Ronald
Mother In Law
Lady Josephine Sundridge
Americus Girl

Art Paper (GB)
1933 黒鹿毛
Artist's Proof (GB)
1926 栗毛
Gainsborough Bayardo
Rosedrop
Clear Evidence Tracery
Honora
母の母
Quire (GB)
1918 鹿毛
Fairy King Desmond
Queen Fairy
Queen Carbine Carbine
Sceptre
母系(F-No.) (FN:16-h) [§ 2]
5代内の近親交配 St. Simon 5×5、Bay Ronald 5×5 [§ 3]
出典
  1. ^ [1]
  2. ^ [1]
  3. ^ [1]


脚注

  1. ^ a b c 日本軽種馬協会 Japan Bloodstock Information System Petition(GB) 5代血統表 2017年8月11日閲覧。
  2. ^ 『競馬百科』日本中央競馬会・編,1976,p199
  3. ^ 『競馬百科』p198
  4. ^ a b c 『競馬百科』p194
  5. ^ a b 『競馬百科』p184

外部リンク


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