ベジポタラーメン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/02 20:03 UTC 版)

「ベジポタ」とは、「野菜のポタージュ」、「ベジタブルポタージュ」を略した造語である[1]。
概要

ジャガイモ、タマネギ、ニンジンなどの野菜を用いた濃厚なペーストと、動物系白湯スープや豚骨スープ、魚介スープと合わせたスープを用いたラーメンである[2]。
歴史
大崎裕史は、日本のラーメン界において「ベジポタ」の語を最初に用いたのは2009年発行の『最新ラーメンの本』(石山勇人監修)だとしている[1]。『最新ラーメンの本』の2008年発行の書籍でも同一のラーメンについて触れているが、その際には「ベジポタ」の語は用いられていない[1]。
『最新ラーメンの本』でベジポタラーメンの「過去の例」として取り上げられているラーメンは「せたが屋雲」と「天下一品」で、せたが屋雲のラーメンについては店側からの発信で「ソースラーメン」と称している[1]。
『最新ラーメンの本』の「ベジポタ」特集で紹介されている店、および誌面の座談会で言及のある店は以下の通り[1]。
大崎は、これらの店の中で「一番“ベジポタ”っぽさ」を感じる店として、ajitoとえん寺を挙げている[1]。大崎がえん寺で初めて食した際に、ajitoの物と似ていることに気付いたのが2008年10月であり、「この系統」が今後は流行するとは思ったが、「この系統」の名称は思い浮かばなかった[1]。大崎は「ajito系」と呼んでいた(ただし、ajitoで提供していたものはつけ麺である)[3]。
上述のように2009年発行の『最新ラーメンの本』で「この系統」に対し、「ベジポタ」と名付けられていたことで、大崎は「やられた」という思いと「これだ」という思いが錯綜することになる[1]。そして、「ベジポタ」という言葉とその系統の味は、日本のラーメン界に浸透していった[1]。
発祥の経緯
- ajito[3]
-
→詳細は「ajito ism § ベジポタ」を参照
- 当時、大盛パスタが流行していたことから発想を得、ラーメン好きの友人が野菜が摂れないと語っていたことから。
- つけ麺にしたのは、店の厨房が狭くフライパンも振れなかったことと、六厘舎の太麺のつけ麺を「料理として正しい」と思ったことから。
- えん寺[2]
- とろろ蕎麦に着想を得た。こちらもつけ麺である。
出典
- ^ a b c d e f g h i 大崎裕史 (2017年10月6日). “具にもスープにもたっぷりの野菜を使用、増殖する「ベジポタ」はいつから登場?”. zakII. p. 1. 2025年7月26日閲覧。
- ^ a b ZATSU (2021年5月10日). ““ベジポタ”のパイオニアはスープだけではなく麺にも注目! つけ麺 えん寺【ZATSUのオスス麺 in 武蔵野・多摩】第55回”. ASCII.jp. 2025年7月26日閲覧。
- ^ a b 大熊美智代 (2024年1月26日). “名店『ajito ism』が千葉に移転復活!『三つ由』の看板を掲げた超注目店をレポート。「人生を支えてくれたラーメンをもう二度と裏切らない」”. ASCII.jp. 2025年7月26日閲覧。
- ベジポタラーメンのページへのリンク