ブリアンションの定理とは? わかりやすく解説

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ブリアンションの定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/28 09:30 UTC 版)

ブリアンションの定理

ブリアンションの定理(ブリアンションのていり)は、フランスの数学者シャルル・ブリアンションが発表した幾何学に関する定理[1][2]。一つの円錐曲線に接する六つの接線により構成された六角形P1P2P3P4P5P6として、直線P1P4, P2P5, P3P6一点で交わる[3][4]双対定理パスカルの定理である。

ブリアンションの定理は一般に4n + 2角形に一般化され、2n本が共点であるとき残りの一本も同じ点で交わる(メビウスにより発見された)[1][5]

退化

六角形が三角形に退化した場合のブリアンションの定理。

六角形を三角形に退化させると、円錐曲線は、その三角形の内接円錐曲線になる。特に楕円の場合、内接楕円英語版になる。このときP1P4, P2P5, P3P6の交点はブリアンション点[6]または核心[7]と呼ばれる。

証明

の場合のブリアンションの定理は根軸を応用して証明される。任意の長さMN線分を接点を起点として接線上にとる。このとき接点でない方の線分の端と、反対の接線の、接点でない方の線分の端で、接線に接する円を描く。このようにして出来た3円の根軸はピトーの定理から六角形の頂点と反対の点を結んだ直線だと分かる。根軸定理より、この3線は、一点(根心)で交わる[8]

出典

  1. ^ a b Weisstein, Eric W. “Brianchon's Theorem”. mathworld.wolfram.com (英語).
  2. ^ Wells, David (1991) (English). The Penguin dictionary of curious and interesting geometry. http://archive.org/details/ThePenguinDictionaryOfCuriousAndInterestingGeometry 
  3. ^ Johonson, R. A (英語). Modern geometry; an elementary treatise on the geometry of the triangle and the circle. p. 237. https://hdl.handle.net/2027/wu.89043163211?urlappend=%3Bseq=5 
  4. ^ Ogilvy, C. Stanley (Charles Stanley) (1990). Excursions in geometry. Internet Archive. New York : Dover Publications. ISBN 978-0-486-26530-8. http://archive.org/details/excursionsingeom0000ogil_w9f7 
  5. ^ Möbius, August Ferdinand; Baltzer, Richard; Klein, Felix; Scheibner, Wilhelm (1885). Gesammelte Werke. University of Michigan. Leipzig: S. Hirzel. pp. 589-595. http://archive.org/details/aax2934.0004.001.umich.edu 
  6. ^ Coxeter, H.S.M.; Greitzer, Samuel L. (1967). Geometry Revisited. Mathematical Association of America. ISBN 978-0-88385-619-2. https://www.cambridge.org/core/books/geometry-revisited/C220BC3BF7C2634DBF4F3BB7291B6E19 
  7. ^ 一松信 編『重心座標による幾何学』(初版)現代数学社、京都市、2014年。 ISBN 978-4-7687-0437-0 
  8. ^ Paris Pamfilos. “Brianchon's theorem”. EucliDraw. 2024年6月30日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク




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