ブノアのヒロインたち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 05:45 UTC 版)
「ピエール・ブノア」の記事における「ブノアのヒロインたち」の解説
ジョルジュ・ペレックも指摘しているように、ブノア作品のヒロインは『ケエニクスマルク』のオーロル(Aurore)、『アトランティード』のアンティネア(Antinéa)、"Pour don Carlos"のアレグリア(Allegria)など、みなAで始まる名前を持つことで知られる。それを説明する理論はいくつかあるが、生誕地アルビ(Albi)に敬意を表してのことだという分析が有力である。 ともかく、ブノアは全く新しい型のヒロインを創り出した。これをもってフランス文学への貢献と見なす向きもある。彼のいわゆる「バッカント」ないし「アマゾーン」は主人公を幻惑し、犯罪へと走らせるのが常である。『アトランティード』のアンティネアはファム・ファタールの典型であり、サンタヴィ大尉と同時に青少年の読者をも虜にするのである。逆に"le Lac salé"のアナベル・リーのように物柔らかで愛情深く、男性の犠牲になってしまうヒロインもいないではないが、あくまで例外的である。
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