フィロキノン
分子式: | C31H46O2 |
その他の名称: | メフィトン、モノ-ケイ、フィロキノン、フィトナジオン、ビタミンK1、アクアメフィトン、フィトメナジオン、3-フィチルメナジオン、ビタミンK1(20)、K-Ject、Mephyton、Mono-Kay、Vitamin K1、Aquamephyton、Phytonadione、Phylloquinone、Phytomenadione、3-Phytylmenadione、Vitamin K1(20)、2-Methyl-3-[(2E,7R,11R)-3,7,11,15-tetramethyl-2-hexadecenyl]-1,4-naphthoquinone、ケーワン、カチーフN、Kativ N、ジンテックスP、キナジオン、Kaywan、2-Methyl-3-[(2E,7R,11R)-3,7,11,15-tetramethyl-2-hexadecenyl]-1,4-naphthalenedione、2-Methyl-3-phytyl-1,4-naphthoquinone、trans-ビタミンK1、trans-Vitamin K1、α-フィロキノン、α-Phylloquinone、2',3'-trans-ビタミンK1、2',3'-trans-Vitamin K1、アンチヘモラジックビタミン、Antihemorrhagic vitamin、コンビナルK1、Combinal K1、カナキオン、Kanakion、ケフトン、Kephton、Kinadion、コナキオン、Konakion、NSC-270681、モノジオン、Monodion、オラケイ、Orakay、ペジアトリコ、Pediatrico、フィロキノンK1、Phylloquinone K1、フィチルメナジオン、Phytylmenadione、フィチルメナキノン、Phytylmenaquinone、Synthex P、trans-フィロキノン、trans-Phylloquinone、ベダK1、Veda K1、ベタK1、Veta K1、ユニビタンK1、Univitan K1 |
体系名: | 2-メチル-3-[(2E,7R,11R)-3,7,11,15-テトラメチル-2-ヘキサデセニル]-1,4-ナフタレンジオン、2-メチル-3-[(2E,7R,11R)-3,7,11,15-テトラメチル-2-ヘキサデセニル]-1,4-ナフトキノン、2-メチル-3-フィチル-1,4-ナフトキノン |
フィロキノン
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/07 05:51 UTC 版)
フィロキノン | |
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フィロキノンの構造式
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別称
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 84-80-0 |
PubChem | 4812 (Phylloquinone) 5280483 (トランス型) 5284607 (トランス型) |
日化辞番号 | J3.883K |
KEGG | C02059 D00148 |
特性 | |
化学式 | C31H46O2 |
モル質量 | 450.7 g mol−1 |
外観 | 淡黄色油状 |
密度 | 0.97 g/cm3 |
融点 | −20 ℃ |
沸点 | 140–145 ℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フィロキノン(Phylloquinone)は、ナフトキノン骨格をもつ化合物の1つ。光合成装置のうち光化学系Iにおいて電子伝達体として機能する。また動物体内ではガンマグルタミルカルボキシラーゼの補因子として働くことから、ビタミンK1とも呼ばれる。
構造
2-メチル-1,4-ナフトキノンの3位にフィチル基が結合した化合物で、メナキノン-4の側鎖が持つ4つの二重結合のうち、ナフトキノンに近い1つを除く3つを還元したII,III,IV-ヘキサヒドロメナキノン-4に相当する。残る1つの二重結合はトランス型であり、シス体は活性を持たない。
生合成
フィロキノンは酸素発生型光合成を行う生物のみが合成する。つまり、シアノバクテリアと、植物や多種多様な藻類である。
まずナフトキノン骨格はシキミ酸経路を通ってコリスミ酸が合成され、そこから1,4-ジヒドロキシ-2-ナフタレンカルボン酸(DHNA)が合成される。またフィチル側鎖はピルビン酸とグリセルアルデヒド-3-リン酸から非メバロン酸経路を経由してゲラニルゲラニル二リン酸が合成され、ゲラニルゲラニル還元酵素によってフィチル二リン酸が合成される。DHNAとフィチル二リン酸をプレニル基転移酵素で結合し、最後に2位をメチル化することでフィロキノンが合成される。
機能
光化学系Iを構成するタンパク質のうち、PsaAとPsaBに1分子ずつ結合して電子伝達体として機能している。
動物体内ではメナキノン-4に変換されガンマグルタミルカルボキシラーゼの補因子として働く。
脚注
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