ファビオ・クアリャレッラとは? わかりやすく解説

ファビオ・クアリャレッラ

(ファビオ・クアリアレッラ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/16 18:50 UTC 版)

ファビオ・クアリャレッラ
トリノ時代のクアリャレッラ (2015年)
名前
愛称 クアッリャ、グアリャベッラ、クアリャゴール、マサニエッロ
ラテン文字 Fabio Quagliarella
基本情報
国籍 イタリア
生年月日 (1983-01-31) 1983年1月31日(42歳)
出身地 カステッランマーレ・ディ・スタービア
身長 180cm
体重 79kg
選手情報
ポジション FWStriker, CF, SS[1][2]
MFAM[1]
利き足 右足
ユース
グラニャーノ
1993-1995 トリノ
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
1999-2005 トリノ 39 (7)
2002-2003 フィオレンティーナ (loan) 12 (1)
2003-2004 キエティ (loan) 43 (19)
2005-2006 アスコリ 33 (3)
2006-2007 サンプドリア 35 (13)
2007-2009 ウディネーゼ 73 (25)
2009-2010 ナポリ 34 (11)
2010-2014 ユヴェントス 83 (23)
2014-2016 トリノ 50 (18)
2016 サンプドリア (loan) 16 (3)
2016-2023 サンプドリア 226 (86)
代表歴2
2000-2001 イタリア U-18 8 (1)
2001 イタリア U-19 9 (1)
2002-2004 イタリア U-20 8 (2)
2004 イタリア U-21 2 (1)
2007-2019 イタリア 28 (9)
1. 国内リーグ戦に限る。2023年7月2日現在。
2. 2019年6月11日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

ファビオ・クアリャレッラFabio Quagliarella, 1983年1月31日 - )は、イタリアカステッランマーレ・ディ・スタービア出身の元サッカー選手。元イタリア代表。現役時代のポジションはフォワードミッドフィールダー

日本では、翻訳者によってクアリアレッラと表記されることもある。

クラブ経歴

1999年、トリノFCにてデビュー。レンタル移籍で当時セリエC2を戦っていたACFフィオレンティーナでのプレー経験もある。2005年にトリノが破産するとその年にウディネーゼ・カルチョへ移籍し、昇格したアスコリに保有権の半分が売却されアスコリにてプレーする。

2006年7月15日、UCサンプドリアへ移籍。ワルテル・ノヴェッリーノ監督の下、フランチェスコ・フラーキを欠いて苦しむチームにおいてブレイクし13ゴールをマークして注目を集める。2007年6月21日にウディネーゼへ完全移籍で復帰。アントニオ・ディ・ナターレらと共に攻撃的なサッカーでゴールを量産。2009年6月1日に5年契約でSSCナポリへ移籍[3]。13得点を挙げる活躍を見せたが、1年で退団した。

2010年8月27日、ユヴェントスFCへレンタル移籍。ユヴェントスはナポリにレンタル料として450万ユーロを支払い、さらにシーズン終了後に1050万ユーロを支払うことで完全移籍させることが出来る契約となった[4]。開幕からレギュラーとして活躍し17試合で9ゴールと好調を維持するが、2011年1月6日のパルマFC戦で右膝前十字靭帯を損傷、残りのシーズンを棒に振り、好調だったチームもしだいに失速して7位に沈んだ[5]。シーズン終了後の6月22日にユヴェントスに完全移籍。その後はアレッサンドロ・マトリミルコ・ヴチニッチカルロス・テベスフェルナンド・ジョレンテといったFWが加入し定位置を失ったものの、一定の出場機会を得た。

2014年7月18日、古巣のトリノFCへ完全移籍[6]。移籍金は300万ユーロ。

2016年2月2日、退団したエデルの後釜として古巣UCサンプドリアへ買取義務付きのレンタルで復帰[7]。2017年8月21日に行われた2017-18シーズン開幕戦のベネヴェント・カルチョ戦で2得点を挙げ好調のままシーズンをスタート。2018年1月21日のACFフィオレンティーナ戦においてハットトリックを達成し[8]、最終的に当時35歳でキャリアハイとなる19得点を叩き出した。

2018年9月2日、ナポリ戦でバックヒールボレーでゴールを挙げ、このゴールは2019年のプスカシュ賞にノミネートされた[9]。2019年1月26日、セリエAのウディネーゼ戦で2ゴールを決め、セリエA11試合連続得点を達成し、1994-95シーズンにガブリエル・バティストゥータが打ち立てたセリエA連続試合得点記録に並んだ[10]。3月10日、アタランタBC戦でシーズン20得点目を記録し、2014-15シーズンのルカ・トーニ以来史上2人目となる36歳以上でセリエAでのシーズン20得点を記録した選手となった[11]。その後も好調を維持し最終的に26ゴールを決め、36歳ながらセリエAの得点王に輝いた[12]

2019年12月7日、2021年まで契約を延長した[13]。2020-21シーズン、リーグ最終節のパルマ戦でリーグ戦500試合出場を達成、この試合で1ゴールを挙げるなど、シーズン中はリーグ戦33試合で13ゴールを決めた[14]。2021年6月1日、クラブとの契約を2022年まで延長した[15]

2022年7月4日、クラブとの契約を2023年まで延長した[16]。2023年3月5日、サレルニターナ戦で史上5人目となるセリエA550試合出場を果たした[17]。7月7日、サンプドリアを退団することが発表された[18]

代表経歴

イタリア代表では、2007年6月7日に対リトアニア戦で2ゴールを決め快勝したことから、この年の移籍市場では話題を呼んだ。EURO2008のイタリア代表メンバーに招集された。

2010 FIFAワールドカップのメンバーにも選出され[19]、グループリーグ最終節・スロバキア戦では後半1分から交代で出場し、アディショナルタイムに見事なループシュートでゴールを決めたが、チームは2-3で敗れてグループリーグ敗退となりW杯連覇は成らなかった。

その後2015年を最後に代表には招集されていなかったが、サンプドリアでの活躍により2019年3月のUEFA EURO 2020予選の2試合のメンバーに選出された[20]。23日のフィンランド戦には後半35分から途中出場し、2010年11月以来3048日ぶりの出場を果たすと[21]、続く26日のリヒテンシュタイン戦では先発に名を連ね、PKにより2得点を決めた[22]。この36歳54日でのゴールは、2008年6月にクリスティアン・パヌッチが記録したイタリア代表の最年長得点記録を約11年ぶりに塗り替えるものとなった[23]

人物

クラブでは一貫して27番を着用していたが、これは2001年2月に交通事故で亡くなったユース時代のチームメイトのニッコロ・ガッリの番号である[24]

2022年4月23日に行われたエラス・ヴェローナFC戦の試合終了後にチームメイトの吉田麻也と口論となり、吉田はクアリアレッラを突き飛ばすような振る舞いを見せ、チームの選手達がサポーターの元へ挨拶に向かう中、吉田は一人だけ先にロッカールームに向かっていった[25]。翌日クアリアレッラは自身のSNS上で吉田とは和解したと報告した[25]。吉田はシーズン終了後にDAZNにて配信されている内田篤人の番組にてこの出来事を振り返り、海外でプレーする上で自己主張が大事であり、自分の振る舞いや行動をアンダー世代の子供達に学んでほしいといった趣旨の意見を述べた[26]が、吉田はヴェローナ戦だけでなくユベントス戦でのオウンゴールボローニャ戦での低調なパフォーマンスで、サンプドリア専門サイトから痛烈に批判を受けていた[25]

代表歴

出場大会

試合数

  • 国際Aマッチ 28試合 8得点(2007年-2019年)[27]


イタリア代表 国際Aマッチ
出場 得点
2007 7 2
2008 3 1
2009 7 0
2010 8 3
2011 0 0
2012 0 0
2013 0 0
2014 0 0
2015 0 0
2016 0 0
2017 0 0
2018 0 0
2019 3 2
通算 28 8

タイトル

クラブ

ユヴェントス

個人

  • AIMオスカー・サッカー賞 : 2009
  • セリエA最優秀FW賞 : 2018-19
  • セリエA得点王 : 2018-19

脚注

  1. ^ a b “Fabio Quagliarella”. NATIONAL FOOTBALL TEAMS. https://www.national-football-teams.com/player/21477/Fabio_Quagliarella.html 2024年3月21日閲覧。 
  2. ^ “Fabio Quagliarella”. Playmakerstats. https://www.playmakerstats.com/player/fabio-quagliarella/18535?edicao_id=147479 2024年3月21日閲覧。 
  3. ^ サッカー=イタリア代表FWクアリャレッラ、ナポリと契約”. Reuters (2009年6月2日). 2023年10月19日閲覧。
  4. ^ Fabio Quagliarella alla Juventus - juventus.it 2010年8月27日
  5. ^ クアリアレッラ今季絶望、代役はトーニ - Goal.com 2011年1月8日
  6. ^ トリノがユベントスからクアリアレッラを獲得…移籍金4.8億円 - ゲキサカ 2014年7月18日
  7. ^ サンプドリア、元伊代表FWクアリアレッラを獲得…エデルの後釜として期待 - サッカーキング 2016年2月2日
  8. ^ Quagliarella: ‘Hat-trick down to fun’”. Football Italia (2018年1月21日). 2018年1月21日閲覧。
  9. ^ FIFAがプスカシュ賞の候補を発表、メッシやイブラらがノミネート”. www.afpbb.com (2019年8月20日). 2019年12月9日閲覧。
  10. ^ サンプドリアの35歳FW、セリエAで11試合連続ゴール…バティストゥータに並ぶ”. Goal (2019年1月26日). 2019年1月26日閲覧。
  11. ^ 36歳クアリャレッラ、再び偉業達成…セリエA史上2人目の記録樹立”. ゲキサカ (2019年3月13日). 2023年10月19日閲覧。
  12. ^ セリエA得点王は36歳クアリャレッラ! 大躍進アタランタのサパタが2位、C・ロナウドは4位に”. サッカーキング (2019年5月27日). 2019年6月2日閲覧。
  13. ^ Veteran striker Fabio Quagliarella signs new Sampdoria deal” (英語). FOX Sports Asia (2019年12月7日). 2019年12月9日閲覧。
  14. ^ 38歳クアリャレッラ、セリエA通算500試合出場! 史上5人目のストライカーに”. サッカーキング (2021年5月23日). 2021年5月23日閲覧。
  15. ^ “スーパーゴール製造機”、クアリアレッラがサンプドリアと1年契約延長”. 超ワールドサッカー! (2021年6月1日). 2023年10月19日閲覧。
  16. ^ “スーパーゴール製造機”39歳のクアリアレッラがサンプドリアと1年契約延長”. 超ワールドサッカー! (2022年7月5日). 2023年10月19日閲覧。
  17. ^ セリエA史上5人目の快挙!サンプドリアFWクアリアレッラがセリエA通算550試合出場達成”. 超ワールドサッカー! (2023年3月7日). 2023年10月19日閲覧。
  18. ^ 40歳クアリアレッラがセリエB降格のサンプドリア退団…セリエA通算550試合出場の偉業達成も昨季は1G1A”. 超ワールドサッカー! (2023年7月8日). 2023年10月19日閲覧。
  19. ^ “World Cup 2010 Group F: Final 23-man squads announced” (英語). The Guardian. (2010年6月1日). ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/football/2010/jun/01/world-cup-group-f-africa 2023年10月19日閲覧。 
  20. ^ FIGC”. figc.it. 2019年4月27日閲覧。
  21. ^ Italy: Kean and Barella take down Finland | Football Italia”. www.football-italia.net. 2019年4月27日閲覧。
  22. ^ UEFA.com. “European Qualifiers - Italy-Liechtenstein” (英語). UEFA.com. 2019年4月27日閲覧。
  23. ^ Quagliarella ritrova il gol in Nazionale a quasi 9 anni di distanza”. Eurosport (2019年3月26日). 2019年4月27日閲覧。
  24. ^ A Quagliarella la maglia 27”. solonapoli.com (2009年6月2日). 2024年3月21日閲覧。
  25. ^ a b c 失点に絡んだ吉田麻也、非難した元伊代表のサンプ主将に激怒→翌日に“和解”も…地元メディアは辛辣「日本人のミスで失った勝点は他にもある」”. サッカーダイジェストweb (2022年4月25日). 2022年4月25日閲覧。
  26. ^ 「大喧嘩をした」なぜ吉田麻也はサンプ主将の叱責に激怒したのか。立ち向かった“真意”を明かす「欧州では、ごめんって言ったら…」”. サッカーダイジェストweb (2022年7月1日). 2022年7月1日閲覧。
  27. ^ ファビオ・クアリャレッラ - National-Football-Teams.com

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