ピバンピシリンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > ピバンピシリンの意味・解説 

ピバンピシリン

分子式C22H29N3O6S
その他の名称ピバンピシリン、Pivampicillin、6α-[[(R)-Aminophenylacetyl]amino]penicillanic acid (2,2-dimethyl-1-oxopropoxy)methyl ester
体系名:6α-[[(R)-2-アミノ-2-フェニルアセチル]アミノ]ペニシラン酸ピバロイルオキシメチル、6α-[[(R)-アミノフェニルアセチル]アミノ]ペニシラン酸(2,2-ジメチル-1-オキソプロポキシ)メチル


ピバンピシリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/10 02:29 UTC 版)

ピバンピシリン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
Drugs.com Micromedex Detailed Consumer Information
投与経路 Oral
薬物動態データ
排泄 Renal (76%)
識別
CAS番号
33817-20-8 
ATCコード J01CA02 (WHO)
PubChem CID: 33478
DrugBank DB01604 
ChemSpider 30899 
UNII 0HLM346LL7 
KEGG D08396  
ChEBI CHEBI:8255 
ChEMBL CHEMBL323354 
化学的データ
化学式 C22H29N3O6S
分子量 463.55 g·mol−1
テンプレートを表示

ピバンピシリン(英:Pivampicillin)はアンピシリンのピバロイルオキシメチルエステルである。プロドラッグで、アンピシリンに比べて親油性が高いため、アンピシリンの経口バイオアベイラビリティを高めると考えられている。

副作用

ピバンピシリン、ピブメシリナム、セフジトレンピボキシルなどの体内で分解されるとピバル酸を放出するプロドラッグは、カルニチン濃度を低下させることが古くから知られている[1][2] 。この効果は薬物そのものによるものではなく、ピバル酸がカルニチンと抱合体を形成して体外に排出されることによるものがほとんどである。これらの薬剤を短期間使用すると、カルニチンの血中濃度が著しく低下することがあるが[3] 、臨床的な意義はほとんどない[2] 。しかし、長期使用は推奨されない[2][4][5]

利用状況

世界的には、ピバンピシリンはデンマークでのみ入手可能で、PharmaCoDaneからPondocillin®として、またはLEO Pharma社らMiraxid®として販売されている[6]

脚注

  1. ^ “Carnitine deficiency induced by pivampicillin and pivmecillinam therapy”. Lancet 2 (8661): 469–473. (August 1989). doi:10.1016/S0140-6736(89)92086-2. PMID 2570185. 
  2. ^ a b c “Pivalate-generating prodrugs and carnitine homeostasis in man”. Pharmacological Reviews 54 (4): 589–598. (December 2002). doi:10.1124/pr.54.4.589. PMID 12429869. 
  3. ^ “Effect of short-term treatment with pivalic acid containing antibiotics on serum carnitine concentration--a risk irrespective of age”. Biochemical and Molecular Medicine 55 (1): 77–79. (June 1995). doi:10.1006/bmme.1995.1036. PMID 7551831. 
  4. ^ “Effects of pivalic acid-containing prodrugs on carnitine homeostasis and on response to fasting in children”. Scandinavian Journal of Clinical and Laboratory Investigation 52 (5): 361–372. (September 1992). doi:10.3109/00365519209088371. PMID 1514015. 
  5. ^ “Carnitine-associated encephalopathy caused by long-term treatment with an antibiotic containing pivalic acid”. Pediatrics 120 (3): e739–e741. (September 2007). doi:10.1542/peds.2007-0339. PMID 17724113. 
  6. ^ Pondocillin®”. 2016年9月18日閲覧。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピバンピシリン」の関連用語

ピバンピシリンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピバンピシリンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピバンピシリン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS