ビューティフル・フューチャーとは? わかりやすく解説

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ビューティフル・フューチャー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/12/24 08:22 UTC 版)

ビューティフル・フューチャー
プライマル・スクリームスタジオ・アルバム
リリース 2008年7月16日
2008年7月21日
録音 ロンドン RAKスタジオ、ダス・バンカー・スタジオ、ステイト・オブ・ジ・アーク・スタジオ、オリンピック・スタジオ
ストックホルム アトランティス・スタジオ、デシベル・スタジオ
ストックホルム コスモス・スタジオ(ストリングス)
ジャンル オルタナティヴ・ロックインディー・ロック
時間 54分06秒(日本盤)
レーベル Bユニーク・レコード
プロデュース ポール・エプワース(#1, #2)
ビヨーン・イットリング(#3, #4, #5, #7, #10)
ユース(#6)
アンドリュー・イネス(#8, #9)
スティーヴン・ストリート(#11)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 9位(イギリス[1]
  • 17位(日本[2]
  • 57位(スウェーデン[3]
  • 62位(オーストリア[4]
  • 153位(フランス[5]
プライマル・スクリーム 年表
ライオット・シティ・ブルース
(2006年)
ビューティフル・フューチャー
(2008年)
スクリーマデリカ・ライヴ
(2011年)
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ビューティフル・フューチャー』(Beautiful Future)は、イギリスロックバンドプライマル・スクリーム2008年に発表した9作目のスタジオ・アルバム

背景

ビヨーン・イットリングがプロデュースした「アップタウン」、「ザ・グローリー・オブ・ラヴ」、「スーサイド・ボム」、「ビューティフル・サマー」、「ネクロ・ヘックス・ブルース」の5曲は、スウェーデンストックホルムで録音された[6]。このスウェーデン録音では、ABBAが「ダンシング・クイーン」で使用したピアノが演奏されたのに加えて、「アップタウン」と「ザ・グローリー・オブ・ラヴ」では、ABBAの「SOS」、「マネー、マネー、マネー」で使用された物と同じマリンバが演奏された[7]

「オーヴァー&オーヴァー」は、フリートウッド・マックがアルバム『牙 (タスク)』(1979年)で発表した曲のカヴァーで、フォークロック歌手のリンダ・トンプソンがゲスト・ボーカリストとして参加した[8]。日本盤ボーナス・トラック「アーバン・ゲリラ」はホークウインドのカヴァーで、本作のリリースに先行して、バンドの特設ウェブサイトで無料配信が開始された[9]

リトル・バーリーのバーリー・カドガンが、「キャント・ゴー・バック」、「ゾンビー・マン」、「オーヴァー&オーヴァー」、「アーバン・ゲリラ」にギターで参加した[10]。また、「アイ・ラヴ・トゥ・ハート(ユー・ラヴ・トゥ・ビー・ハート)」にはCSSラヴフォックスがゲスト参加した[7]

ボビー・ギレスピーは『NME』誌において、本作の音楽性を「砂糖でコーティングした銃弾」と説明している[11]

反響・評価

本作からの先行シングル「キャント・ゴー・バック」は全英シングルチャートで48位を記録し[12]、本作は全英アルバムチャートで9位に達して、自身7作目の全英トップ10アルバムとなった[1]

Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「プライマル・スクリームが新世紀に入ってから発表した多くの作品と異なり、『ビューティフル・フューチャー』の最良の瞬間はノイジーでも実験的でもなく、予想外のポップ性だ」と評している[13]。一方、Hamish MacBainは『NME』において10点満点中8点を付け「音楽的に言えば、『ビューティフル・フューチャー』は、いつも通り抜け目なく選ばれたプロデューサー達と共に作られた、公言通りのポップなレコードである。『XTRMNTR』のエレクトロニックな爆発への回帰を望んでいる多くのファンを喜ばせるレコードではないが、そんなことは問題でない」と評している[11]。なお、「ゾンビー・マン」に関しては、しばしばリンゴ・スターの曲「バック・オフ・ブーガルー」との類似が指摘されてきた[11][13][14]

収録曲

全作詞・作曲: 特記なき楽曲はプライマル・スクリームによる。

# タイトル 時間
1. 「ビューティフル・フューチャー - Beautiful Future」   5:09
2. 「キャント・ゴー・バック - Can't Go Back」   3:44
3. 「アップタウン - Uptown」   4:50
4. 「ザ・グローリー・オブ・ラヴ - The Glory of Love」   3:11
5. 「スーサイド・ボム - Suicide Bomb」   5:51
6. 「ゾンビー・マン - Zombie Man」   3:37
7. 「ビューティフル・サマー - Beautiful Summer」   4:43
8. 「アイ・ラヴ・トゥ・ハート(ユー・ラヴ・トゥ・ビー・ハート) - I Love to Hurt (You Love to Be Hurt)」 (Primal Scream, Lovefoxxx) 4:32
9. 「オーヴァー&オーヴァー - Over & Over」 (Christine McVie) 4:33
10. 「ネクロ・ヘックス・ブルース - Necro Hex Blues」 (Primal Scream, Josh Homme) 3:34
11. 「ザ・グローリー・オブ・ラヴ(シングル・ヴァージョン) - The Glory of Love (Single Version)」   3:14
日本盤ボーナス・トラック
# タイトル 時間
12. 「アーバン・ゲリラ - Urban Guerrilla」 (Dave Brock, Robert Calvert) 3:26
13. 「タイム・オブ・ザ・アサシンズ - Time of the Assassins」   3:36

参加ミュージシャン

アディショナル・ミュージシャン

  • ヴィクトリア・バーグスマン - ボーカル(on #3, #4, #7)
  • リッキ・リー - ボーカル(on #3, #4)
  • エレカリ・ラーソン - ボーカル(on #3)
  • マリア・アンダーソン - ボーカル(on #4)
  • ジュリエット・ロバーツ - ボーカル(on #6)
  • ラヴフォックス - ボーカル(on #8)
  • リンダ・トンプソン - ボーカル(on #9)
  • バーリー・カドガン - ギター(on #2, #6, #9, #12)、スライドギター(on #9)
  • ジョシュ・オム - ギター(on #10)
  • ビヨーン・イットリング - キーボード(#4)
  • Erik Arvinder - ヴァイオリン(on #3, #4, #7)
  • Andreas Forsman - ヴァイオリン(on #3, #4, #7)
  • Christopher Öhman - ヴィオラ(on #3, #4, #7)
  • Emma Lindhamre - チェロ(on #3, #4, #7, #9)

脚注・出典

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  1. ^ a b PRIMAL SCREAM | full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される
  2. ^ ORICON STYLE
  3. ^ swedishcharts.com - Primal Scream - Beautiful Future
  4. ^ Primal Scream - Beautiful Future - austriancharts.at
  5. ^ lescharts.com - Primal Scream - Beautiful Future
  6. ^ Primal Scream - Beautiful Future (CD, Album) at Discogs
  7. ^ a b Dingwall, John (2008年6月5日). “Inspiration for new album came from Abba, says Primal Scream's Bobby Gillespie”. Daily Record. 2015年12月23日閲覧。
  8. ^ Over and Over by Primal Scream”. Songfacts. 2015年12月23日閲覧。
  9. ^ Primal Scream Cover Hawkwind”. Uncut. Time Inc. (UK) (2008年6月16日). 2015年12月23日閲覧。
  10. ^ CD英文ブックレット内クレジット
  11. ^ a b c MacBain, Hamish (2008年7月18日). “NME Review - Primal Scream”. NME.com. Time Inc. (UK). 2015年12月23日閲覧。
  12. ^ PRIMAL SCREAM | full Official Chart History | Official Charts Company
  13. ^ a b Erlewine, Stephen Thomas. “Beautiful Future - Primal Scream”. AllMusic. 2015年12月23日閲覧。
  14. ^ Rogers, Jude (2008年7月11日). “Pop's most potent myth”. The Guardian. Guardian News and Media. 2015年12月23日閲覧。



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