ハウリン・ウルフ_(アルバム)とは? わかりやすく解説

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ハウリン・ウルフ (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/30 19:32 UTC 版)

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ハウリン・ウルフ
ハウリン・ウルフスタジオ・アルバム
リリース
録音 1957年6月24日 - 1961年12月 シカゴ[1]
ジャンル ブルース
時間
レーベル チェス・レコード
プロデュース ラルフ・ベース
専門評論家によるレビュー
ハウリン・ウルフ アルバム 年表
モーニン・イン・ザ・ムーンライト
(1959年)
ハウリン・ウルフ
(1962年)
リアル・フォーク・ブルース
(1966年)
テンプレートを表示

ハウリン・ウルフ』(Howlin' Wolf)は、アメリカ合衆国ブルース・ミュージシャン、ハウリン・ウルフ1962年に発表した2作目のスタジオ・アルバム。ジャケット写真のイメージから『ザ・ロッキン・チェア・アルバム』とも呼ばれる[2][3]

背景

本作収録曲のうち最古の「フーズ・ビーン・トーキン」と「テル・ミー」は、1957年6月24日のセッションで録音された[1]。また、「ハウリン・フォー・マイ・ベイビー」は1959年後半の録音で、チェス・レコードから発売されたオリジナル・シングルのタイトルは"Howlin' for My Darlin'"だった[1]。残りの9曲は、1960年6月から1961年12月にかけての録音である[1]

評価・影響

Stephen Cookはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「初期エレクトリック・ブルースの頂点と称するにふさわしい作品の一つで、いかなるブルース・コレクターにとっても必携である」と評している[2]。『ローリング・ストーン』誌が2003年に選出した「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」では223位にランク・インし[4]、後の改定では238位となった[5]

「ザ・レッド・ルースター」は、後にサム・クックローリング・ストーンズ等が「リトル・レッド・ルースター」というタイトルでカヴァーしたことでも知られる[6]

収録曲

特記なき楽曲はウィリー・ディクスン作。

Side 1
  1. シェイク・フォー・ミー - "Shake for Me" - 2:17
  2. ザ・レッド・ルースター - "The Red Rooster" - 2:29
  3. ユール・ビー・マイン - "You'll Be Mine" - 2:29
  4. フーズ・ビーン・トーキン - "Who's Been Talkin'" (Howlin' Wolf) - 2:24
  5. ワン・ダン・ドゥードゥル - "Wang Dang Doodle" - 2:25
  6. リトル・ベイビー - "Little Baby" - 2:48
Side 2
  1. スプーンフル - "Spoonful" - 2:49
  2. ゴーイン・ダウン・スロウ - "Going Down Slow" (Jimmy Oden) - 3:28
  3. ダウン・イン・ザ・ボトム - "Down in the Bottom" - 2:13
  4. バック・ドア・マン - "Back Door Man" - 2:52
  5. ハウリン・フォー・マイ・ベイビー - "Howlin' for My Baby" - 2:34
  6. テル・ミー - "Tell Me" (Howlin' Wolf) - 2:57

脚注

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  1. ^ a b c d Howlin' Wolf - Howlin' Wolf / Moanin' In The Moonlight (CD, Compilation) | Discogs
  2. ^ a b Cook, Stephen. “Howlin' Wolf (The Rockin' Chair Album) - Howlin' Wolf”. AllMusic. 2019年8月17日閲覧。
  3. ^ Hackel, Stu (2019年2月24日). “The 25 Best Chess Albums To Own On Vinyl”. uDiscoverMusic. 2019年8月17日閲覧。
  4. ^ The RS 500 Greatest Albums of All Time”. Rolling Stone (2003年11月18日). 2010年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年8月17日閲覧。
  5. ^ 500 Greatest Albums of All Time - Howlin' Wolf, 'Howlin' Wolf'”. Rolling Stone. 2019年8月17日閲覧。
  6. ^ Book, Ryan (2014年12月3日). “5 Versions of "Little Red Rooster" Ranked; From Howlin' Wolf to The Rolling Stones”. Music Times. 2019年8月17日閲覧。

ハウリン・ウルフ・アルバム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/22 05:53 UTC 版)

ハウリン・ウルフ・アルバム
ハウリン・ウルフスタジオ・アルバム
リリース
録音 1968年11月 シカゴ Ter Mar Studios[1]
ジャンル エレクトリック・ブルースサイケデリック・ロックブルースロック
時間
レーベル キャデット・レコード
プロデュース マーシャル・チェス英語版、チャールズ・ステップニー、ジーン・バージ
専門評論家によるレビュー
ハウリン・ウルフ アルバム 年表
ザ・スーパー・スーパー・ブルース・バンド(with マディ・ウォーターズボ・ディドリー
(1968年)
ハウリン・ウルフ・アルバム
(1969年)
メッセージ・トゥ・ザ・ヤング
(1971年)
テンプレートを表示

ハウリン・ウルフ・アルバム』(原題:The Howlin' Wolf Album)は、アメリカ合衆国ブルース・ミュージシャン、ハウリン・ウルフ1969年に発表したスタジオ・アルバム

背景

チェス・レコード創設者レナード・チェスの息子であるマーシャル・チェス英語版は、マディ・ウォーターズサイケデリック・ロック色の強いアルバム『エレクトリック・マッド』(1968年)をレコーディングさせ、商業的に成功を収めたことから、ウルフにも同じ路線のアルバムを求めた[2]。ただし、ウルフ自身は本作を嫌っており、『エレクトリック・マッド』と本作の両方でギターを弾いたピート・コージー英語版は後年「マディはセッションの間、ちょっと疑問を抱いていた程度だけど、ウルフは激怒していた」「私はこのセッションでの写真を何枚か持っていて、一部の写真ではウルフが露骨に私を睨み付けていた」と証言している[3]。また、マーシャル自身も後年のインタビューで「金のために作った」と認めている[2]。そして、本作のジャケットは白地に「This is Howlin' Wolf's new album. He doesn't like it. He didn't like his electric guitar at first either.(これはハウリン・ウルフの新作アルバムである。彼は本作を嫌っている。そもそも彼は、最初はエレクトリック・ギター自体を嫌っていた)」という文章が印刷された[2][4]

全曲ともウルフが過去に発表した曲のリメイクで、アルバム『モーニン・イン・ザ・ムーンライト』から3曲、『ハウリン・ウルフ』から4曲、『リアル・フォーク・ブルース』から3曲が選ばれた[5]

反響・評価

母国アメリカでは、総合アルバム・チャートのBillboard 200入りは果たせなかったが、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは49位に達し、本作からのシングル「イーヴル」は『ビルボード』のR&Bシングル・チャートで43位に達した[6]。Steve Leggettはオールミュージックにおいて5点満点中1.5点を付け「良く言っても奇妙、悪く言えば下らなく嘆かわしい結果となったが、ウルフ自身は明らかに、少しでも意味のある作品にしようとベストを尽くしており、彼に落ち度はない」と評している[7]

アメリカのロック・バンド、カクタスは、1971年のアルバム『リストリクションズ』において、本作のアレンジに基づいた「イーヴル」をカヴァーしている[5]

リイシュー

本作は2007年、日本で世界初CD化されたが、収録曲「イーヴル」はソウル・ジャズ・レコード英語版から2004年に発売されたコンピレーション・アルバム『Chicago Soul』にも収録されている[5]。また、2009年には「テイク5」というレーベルからデジパック仕様のヨーロッパ盤CDが発売された[8]

収録曲

特記なき楽曲はウィリー・ディクスン作。

  1. スプーンフル - "Spoonful" - 3:51
  2. テイル・ドラッガー - "Tail Dragger" - 4:33
  3. スモークスタック・ライトニン - "Smokestack Lightning" (Chester Burnett a.k.a. Howlin' Wolf) - 3:56
  4. モーニン・アット・ミッドナイト - "Moanin' at Midnight" (C. Burnett) - 3:15
  5. ビルト・フォー・コンフォート - "Built for Comfort" - 5:11
  6. ザ・レッド・ルースター - "The Red Rooster" - 3:50
  7. イーヴル - "Evil" (C. Burnett) - 4:06
  8. ダウン・イン・ザ・ボトム - "Down in the Bottom" - 2:45
  9. スリー・ハンドレッド・パウンズ・オブ・ジョイ - "Three Hundred Pounds of Joy" - 2:35
  10. バック・ドア・マン - "Back Door Man" - 6:30

参加ミュージシャン

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Illustrated Howlin' Wolf discography”. wirz.de. 2023年1月22日閲覧。
  2. ^ a b c Lisle, Andria (2007年). “Marshall Chess cultivated a stimulating studio at Chess Records with the Cadet Concept label”. Wax Poetics. 2020年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
  3. ^ Milkowski, Bill (2007年7月1日). “Pete Cosey: Guitar Catharsis”. JazzTimes. 2023年1月22日閲覧。
  4. ^ Chilton, Martin (2022年11月11日). “'The Howlin' Wolf Album': More Than A Psych-Blues Novelty Record”. uDiscoverMusic. 2023年1月22日閲覧。
  5. ^ a b c 2007年再発CD (UICY-93213)、2013年再発CD (UICY-75960)共通ライナーノーツ(小出斉、2007年1月)
  6. ^ Howlin' Wolf - Awards”. AllMusic. 2016年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月22日閲覧。
  7. ^ Leggett, Steve. “Howlin' Wolf - This Is Howlin' Wolf's New Album Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年1月22日閲覧。
  8. ^ Howlin' Wolf - The Howlin' Wolf Album (2009, Digipak, CD) - Discogs

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