ニ調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 17:01 UTC 版)
記音の長2度高い音が出る移調楽器。変ホ調クラリネットとニ調クラリネットは、標準的なクラリネットにおける変ロ調の楽器とイ調の楽器と同じ関係であるが、イ調の楽器が少なくとも伝統的には変ロ調の楽器と同等かそれ以上に扱われるのに対し、ニ調の楽器はほとんど使われず、リストの交響詩『マゼッパ』や、ワーグナーの楽劇『ワルキューレ』など、ニ調クラリネットが指定されている楽曲においても、変ホ調の楽器で代用することが多い。リヒャルト・シュトラウスは、あえて、交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』や『家庭交響曲』でニ調の楽器を用い、特に前者では主人公ティルの性格を示す重要なソロを担当させている。また、イーゴリ・ストラヴィンスキーの『春の祭典』のように、ニ調と変ホ調を持ち替える曲もある。
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