ニトロムスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 05:45 UTC 版)
ニトロムスクの開発は、1888年に、TNTの改良を目指してアルベルト・バウアーが合成したムスクバウア(2,4,6-トリニトロ-3-tert-ブチルトルエン)に始まる。この化合物は爆薬にこそ使えなかったが、香料に転用し、特許を取得することでバウアーは商業的に成功を収めた。ジボダン社のM.S.Carpenterは40種を越える類縁化合物を合成し、ムスク香を有するための一般則を発見したが、ムスクチベテンとモスケン以外では、ムスクキシレン、ムスクアンブレット、ムスクケトンより優れたものはなかった。このうち、ムスクキシレンは安価であるため広く使われたが、難分解性で生物に蓄積するおそれがあるとして日本では使用不可となっている。ニトロムスクは、分子構造的には天然ムスクとは関連が無い。ニトロムスク類はTNT同様に爆発性がある。
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