ナポレターナとは? わかりやすく解説

ナポレターナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/25 01:01 UTC 版)

ナポレターナ
ナポレターナ

ナポレターナ(Napoletana)は、主にイタリアのナポリを中心に使用されている、ナポリ式コーヒーを作るためのドリップ式のコーヒー・メーカー(転倒式抽出器)である。

概要

類似のコーヒー抽出器の特許の図面が19世紀の前半に数多く出されており、そうしたフランスでの発明がイタリアに持ち込まれて普及したという説もあるが、イッリカッフェ社は、この器具は1691年にド・ベロイが発明した最初のドリップ・ポットをもとに、ナポリで発明されたと説明している[1]

器具の概観としては、円筒形の金属製マグカップのような形をしたボイラーと、その内部に装着しコーヒー粉を入れるバスケットとその支えとなる円筒形フィルター部、そして抽出したコーヒーを蓄え、注ぐためのサーバー部(ポット)の3点(フィルターのキャップを個別に数えるなら4点)からなり、それに抽出中のボイラーの保温と抽出後のポット用を兼ねる蓋(合計5点)が付属する。

使用手順としては、まずボイラー部に水を注ぎ、そこへ蓋を外したフィルター部を沈めるように装着し、フィルター部分にコーヒーの粉を入れて蓋を締める。 それからサーバー部を上部に取り付けて全パーツを接続し、ボイラーをそのまま火にかける。 水が沸騰するとボイラー部の穴から蒸気や熱湯が噴き出し始めるので、加熱をやめて全体を逆さまにひっくり返すと、熱湯がフィルターを通り、サーバーにコーヒーが抽出される。

同じ手順で事前に沸かせたお湯を使い抽出する事もできる。

ボイラー部分を直接的に加熱するという点ではモカエキスプレスと同一だが、蒸気圧ではなく単純にひっくり返すことによる重力を利用してコーヒーを抽出するという点では、どちらかというと一般的なペーパードリップ等に類似している。 紙や布といった油分を吸着するフィルターを通さず、重力以外の圧力も使わないので、抽出されたコーヒーの味はコーヒープレスや、ベトナム式コーヒーに代表される金属製ドリッパー等を使ったものに近いとされる。

現代のコーヒー抽出器具としては古典的かつ原始的なものの一つであり、消耗品はあるが簡便であるペーパードリップ方式や特徴的な味を引き出しやすいモカエキスプレスなど、のちに様々な器具が開発された結果これといった長所のない「時代遅れの道具」と見られる傾向が強くなっている。 とはいえパーコレータなどと同程度に頑丈ながら沸騰しすぎによる劣化が起きない、かつ消耗品が一切存在しないなどの点からアウトドアや普段使いで利用する人も存在する。 またボイラー加熱時の蒸気によるコーヒー豆の蒸らし効果などによって他の方式よりも優れた抽出結果が得られるとする愛好家も存在する。

脚注

関連項目


ナポレターナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/30 15:44 UTC 版)

トレッセッテ」の記事における「ナポレターナ」の解説

ナポレターナ(Napoletana)は、トレッセッテ・コン・ラックーゾ(Tressette con l'accuso)とも言いゲーム中に手役(accuso)を宣言するボーナス点がつく変種である。31点まで競技される。A・2・3のいずれか3枚組、またはナポレターナ(同じスートA・2・3)が手札にある競技者は、そのうち1枚を出すときにそのこと宣言すると、3点得られるA・2・3のいずれか4枚組持っている場合3点得られる2人で競技する場合、ある組み合わせ構成するカードのうち1枚出したあと、山札を引くことによって組み合わせができたら、それについてもボーナス点が得られる。この目的のために、伝統的にスコパ同様に獲得したカードのうちの1枚を表にしておく。

※この「ナポレターナ」の解説は、「トレッセッテ」の解説の一部です。
「ナポレターナ」を含む「トレッセッテ」の記事については、「トレッセッテ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ナポレターナ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ナポレターナ」の関連用語

ナポレターナのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ナポレターナのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのナポレターナ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのトレッセッテ (改訂履歴)、ピザ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS