ナブッコ・パイプライン・プロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/29 05:39 UTC 版)
「サウス・ストリーム」の記事における「ナブッコ・パイプライン・プロジェクト」の解説
サウス・ストリーム計画は、同じく計画中のナブッコ・パイプラインのライバルプロジェクトとみなされている。ナブッコの総工費は約120億〜150億ユーロとみられるため、およそ倍の費用がかかるサウス・ストリーム計画の実現可能性を疑う声もある。 サウス・ストリーム計画は、ナブッコに対して同地域におけるロシアの存在感を高めるための政治的プロジェクトであるとする専門家もいる。 2008年2月25日、ハンガリーを訪問中であったロシア・メドヴェージェフ第一副首相(当時 - 2008年5月から大統領)は、ハンガリー・フェレンツ首相(当時)との会談でサウス・ストリームとカスピ海(アゼルバイジャン)のガスをトルコ経由で南欧・中欧に送るナブッコパイプラインは両立し得るものであることを確認し、「サウス・ストリームはナブッコに悪影響を及ぼさない。それはナブッコがサウス・ストリームに否定的な影響を与えないのと同じことだ」と述べた。 2010年3月10日、Eniのパオロ・スカローニCEOは、「投資額と運営コストを減らし、収入を増やすため」ナブッコとサウス・ストリームを統合する案を表明した。だがロシアのセルゲイ・シマトコエネルギー相は「サウスストリームはナブッコより競争力がある」、「ナブッコとサウス・ストリームは競争関係になり得ない」として、スカローニ案を取り下げた。またナブッコのパートナーであるオーストリアのOMV社は、両プロジェクトを統合する議論はなされていないと述べている。
※この「ナブッコ・パイプライン・プロジェクト」の解説は、「サウス・ストリーム」の解説の一部です。
「ナブッコ・パイプライン・プロジェクト」を含む「サウス・ストリーム」の記事については、「サウス・ストリーム」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からナブッコ・パイプライン・プロジェクトを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書からナブッコ・パイプライン・プロジェクトを検索
- ナブッコ・パイプライン・プロジェクトのページへのリンク