トラッキングエラーとその要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/10 05:14 UTC 版)
「インデックスファンド」の記事における「トラッキングエラーとその要因」の解説
トラッキングエラーとは、インデックス投資においてインデックスファンドやポートフォリオの値動きが、対象とするインデックスからどれほど乖離しているかを表す指標。ファンドやポートフォリオのリターンとインデックスの値動きの標準偏差であらわされ、インデックスファンドのリスクの指標とされる。 トラッキングエラーの主な要因としては 売買時間の不連続性 売買単位の不連続性 運用費用 が挙げられる。 1. に関しては、構成銘柄の重みの変動やファンドの追加や解約によるキャッシュの移動により、構成銘柄を売買しなければならない場合が発生したとき、理想的には都度売買を繰り返して、理想の構成比率にできればよいが、売買手数料の面から現実には不可能である。よって、ある特定の時期にしか取引しなくなることにより、理想の構成比率から乖離が生じることになる。 2. に関しては、純資産に構成銘柄の重み付けをした場合に銘柄の売買単位に対して端数が生じてしまうことによる。このため、インデックスの重み付けを、そのまま採用する(完全法と呼ぶ)のではなく、ファンドの資産からインデックスとの乖離を少なくするように、銘柄の重み付けを最適化する方法(最適化法と呼ぶ)がよく用いられる。 3. に関しては、実際の運用にかかる費用(売買手数料、信託報酬、税金)がファンドの資産から差し引かれることにより生ずる。この金額に関しては、運用報告書の実績、目論見書によって確認することができる。
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