トヨタ・pod
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/10 07:54 UTC 版)
トヨタ・pod | |
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ボディ | |
乗車定員 | 4人 |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 1NZ-FE型 1,496 cc 直列4気筒DOHC |
最高出力 | 110 PS/6,000 rpm |
最大トルク | 14.4 kgf·m/4,000 rpm |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,500 mm |
全長 | 3,930 mm |
全幅 | 1,800 mm |
全高 | 1,860 mm |
pod(ポッド)は、トヨタ自動車が2001年(平成13年)の東京モーターショーで発表したコンセプトカーである。
概要
トヨタとソニーのコラボレーションによって共同開発されたコンセプトカーで、ITを軸に「クルマと人との新しい関係」を提案する。自動車としての基本部分をトヨタが、人とのインターフェース部分をソニーが担当している。
人工知能(AI)を搭載して感情表現を可能とした点が最大の特徴で、自動車を道具ではなくパートナーとして捉え、交流が深まるにつれてオーナーと車両が共に成長していくという、従来にはない革新的かつ近未来的なモデルとして開発された。
構造
podには「ウインク」「元気」「怒り」「眠い」「恐怖」の5種類の感情があり、ヘッドライト(目)、ヘッドライトカバー(眉)、タイヤ(手足)、アンテナ(尻尾)の動作を組み合わせることで外部に感情を伝える。さらに、ボディのイルミネーションが「怒り」の場合は赤く、「恐怖」の場合は青く光るなど、効果的に感情を表現するための工夫が施されている。
センターコンソールに設けられたメインディスプレイには、ドライバーの運転技術を評価したり、「あせり度」を計測する機能が備わっている。また、運転者以外の同乗者ともコミュニケーションが図れるように、4つある各座席にも液晶ディスプレイが備え付けられている。
シートには自然な臨場感を提供する音響効果システムを搭載する。ヘッドレストには100Hz - 100kHzの再生能力を持つフルレンジスピーカーならびにスーパーツイーターを装備し、クッション下部にレゾネーションウーファーを備える。
運転操作は手元のコントローラーに集約され、ハンドルやペダル類は一切存在しない。
ミニpod
podには専用キーとして「ミニpod」と呼ばれる小型の携帯端末が用意されている。「ミニpod」を所持したオーナーがpodに接近すると、自動的に車高が上がってドアが開き、ドライバーに対する歓迎の意を表現する。
podに乗車していない間も「ミニpod」をPCに接続しておけば、音楽や映像、インターネットの検索ワードなどからオーナーの趣味嗜好を把握することができる。
「ミニpod」自体も感情を表現することが可能で、本体を叩くなどすると光を放って振動したり、PCに表示されるアイコンが怒り顔になるなどの変化が生じる。
脚注
参考文献
- “【東京ショー2001出品車】人が乗れる4輪ロボペット、トヨタ/ソニー『pod』”. Response.. 2025年4月10日閲覧。
- “【東京ショー2001速報】ソニーとトヨタが協力した“感情のあるクルマ””. Response.. 2025年4月10日閲覧。
- “トヨタ&ソニーのITカー「pod」を徹底解剖!(1)”. ITmedia. 2025年4月10日閲覧。
関連項目
- トヨタpodのページへのリンク