デュカス(デュカ)
《魔法使いの弟子(L’apprenti sorcier)》でおなじみのフランスの作曲家。公表した作品は僅か20曲足らず、晩年に破棄した未完・未発表の作品は70数曲というほど、厳しい自己批判の精神をもっていた。13歳の頃から作曲を始め、パリ音楽院でピアノをマティアスに、和声学をテオドル・デュボアに、作曲をギローに師事した。ローマ大賞をのがして音楽院を退学しているが、音楽院ではドビュッシーやダンディと知り合うことができた。パリ音楽院のオーケストラ科や作曲科、エコール・ノルマルの作曲科の教授を務め、メシアンらに教えた。雑誌の評論を執筆した他、研究発表や他の作曲家の作品の校訂や編曲も行っている。採り上げられた作曲家は、クープランやラモー、スカルラッティ、ベートーヴェン、サン=サーンスなどである。非社交的で名誉や名声といったことに関心の薄かったデュカスは、晩年にフランスの学士院の会員に選出されている。
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