タングル圏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 06:39 UTC 版)
(l,m) タングル S {\displaystyle S} と (n,l) タングル T {\displaystyle T} について、 S {\displaystyle S} の上側の境界と T {\displaystyle T} の下側の境界が(向きもこめて)同じであるとき、 T {\displaystyle T} を S {\displaystyle S} の上に積むことによって合成 T S {\displaystyle TS} を定義する。また、(m,n) タングル P {\displaystyle P} と (k,l) タングル Q {\displaystyle Q} について、 P {\displaystyle P} と Q {\displaystyle Q} を横に並べておくことでテンソル積 P ⊗ Q {\displaystyle P\otimes Q} を定義する。 P ⊗ Q {\displaystyle P\otimes Q} は (m+k,n+l) タングルとなる。 これらの二種類の積はタングルの集合にモノイダル圏の構造を定める(タングル圏と呼ぶ)。タングル圏の対象は { ↑ , ↓ } {\displaystyle \{\uparrow ,\downarrow \}} を文字集合とする語であり、対象 v から w への射は下側 [resp. 上側] の境界の向きの並びが v [resp. w] と一致するタングルである。合成とテンソル積は上記のように定める。 タングル圏は主に多項式不変量を定義する際に現れる。典型的な多項式不変量は、タングルに対して量子群などの代数系のテンソル表現のインタートワイナーを対応させて得られるが、これはタングル圏から使用した代数系の表現の圏への関手となっている。
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