田中宏和運動
(タナカヒロカズ運動 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/28 12:54 UTC 版)
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団体種類 | 一般社団法人 |
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設立 | 2014年 |
所在地 | ![]() 北緯35度40分24.5秒 東経139度46分12.5秒 / 北緯35.673472度 東経139.770139度座標: 北緯35度40分24.5秒 東経139度46分12.5秒 / 北緯35.673472度 東経139.770139度 |
法人番号 | 7010005021975 |
主要人物 | 代表理事 田中宏和 |
活動地域 | ![]() |
活動内容 | 同姓同名による新しいコミュニティーの創造 |
活動手段 | ギネス世界記録挑戦、メディア出演 |
会員数 | 263人(2025年6月22日時点) |
ウェブサイト | http://www.tanakahirokazu.com/ |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | ![]() |
設立 | 2024年7月1日 |
法人番号 | 9011001163140 |
代表者 | 田中宏和 |
資本金 | 600万円 |
外部リンク | https://company.tanakahirokazu.com |
田中宏和運動(たなかひろかずうんどう)は、日本全国の「田中宏和(たなかひろかず)」および同音異字の人物を集める社会運動。運動の発起人は田中宏和(通称は「ほぼ幹事の田中宏和」)。
ギネス世界記録挑戦や一般社団法人の設立、メディア出演など多種多様な活動を行っている。
歴史
1994年、奈良県立桜井商業高等学校の田中宏和がプロ野球ドラフト会議で近鉄バファローズから1位指名を受けてプロ野球選手となったことをきっかけに、電通に勤めている田中宏和が同姓同名探しを始めたことが原点である[1][2][3]。
2002年、ウェブサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』(現・ほぼ日)でこの運動が紹介され[4]、徐々に知名度を増す[5]。
2009年には作詞:田中宏和(発起人、ほぼ幹事)、作曲:田中宏和(作曲家)によるテーマソング「田中宏和のうた」が制作される。歌唱は田中宏和(11人)[6]。その後、TBSテレビ『新知識階級 クマグス』に取り上げられたことで大きく知名度を上げ、2010年には同姓同名14人の共著『田中宏和さん』を出版した[7]。
2011年、67人の同姓同名の「田中宏和」を集めてギネス世界記録を目指したが、米国の実業家マーサ・スチュワートがテレビ番組の企画で2005年に164人の「マーサ・スチュワート」を集めていたことが判明した。「マーサ・スチュワート」の記録が登録されており、「田中宏和」のギネス記録登録はならなかった[1][8]。
2014年、「同姓同名による新しいコミュニティーの創造」を目的とする「一般社団法人田中宏和の会」が設立され、運動の発起人でもある「ほぼ幹事の田中宏和」が代表理事に就任する[9]。
2017年、「漢字表記による同姓同名の人物」によるギネス記録を目指して再挑戦した。しかし、ギネス本部から漢字表記は国籍が限られるため認められないとの通知を受け、集まった人数も87人で「マーサ・スチュワート」の記録に及ばなかった[1][10][11][12]。一方、この際にギネス側から読みが同じであれば同姓同名とカウントされると伝えられていたため、同音異字の「タナカヒロカズ」に範囲を広げて募集を行ったが、誰も名乗り出ない状況が続いた[13]。
こうした中、2022年2月に、「ほぼ幹事の田中宏和」が取材で知り合ったライターから「わたしの旦那の友人がタナカヒロカズさんなんです。漢字は違うんですが…」と伝えられたことがきっかけとなり、コミュニティFM局「渋谷のラジオ」で田中宏和の会が制作するラジオ番組「渋谷の田中宏和」(現・渋谷のタナカヒロカズ)に「田中尋和」(読み同じ)がリモート出演、6月4日に176人目のメンバーとして加入した[13]。
2022年8月、「田中宏和運動」から「タナカヒロカズ運動」へリニューアルすることが発表された[14]。
2022年10月29日、3度目の挑戦で渋谷に178人の「タナカヒロカズ」が集合し、ギネス世界記録認定を達成した[15][16]。
2023年2月4日、セルビアで行われたイベントにおいて、「ミリツァ・ヨバノビッチ」(Milica Jovanovic)の同姓同名が256人集結し、ギネス世界記録に認定された。これにより、「タナカヒロカズ」が保有していた世界記録は98日で破られることになった[17][18]。
2024年7月1日、運動の参加者の相互扶助を活用して様々な事業を行うタナカヒロカズ株式会社(公式サイト等の表記は「タナカヒロカズ・カンパニー」)を設立。
2025年6月23日、「タナカヒロカズ」が商標登録された[19]。
備考
日本で最も同姓同名の多い名前は、1990年代後半の姓氏研究家による調査では「田中実」、1986年の明治生命による調査では「佐藤和子」であるとされる[20]。また、この運動に先立つ同姓同名の集合としては、1951年に同姓同名の著名人の「伊藤武雄」5人が集まって撮影した写真が残されている[21]。
活動のきっかけとなったプロ野球選手の田中宏和は、のちに「ピッチャーのタナカヒロカズ」として活動に参加している[22]。
ロゴ
初期のロゴマークは「田中宏禾口」。「口」の上に「S」が重なっている。Sは英語で複数形。
2018年、インダストリアルデザイナーである「渋谷の田中宏和」によりカタカナ表記の「タナカヒロカズ」のロゴが制作された[13]。
2022年に「タナカヒロカズ運動」へのリニューアルが行われた際には、英語表記の「The same name association of Hirokazu Tanakas」のロゴが新たに制作された[23]。
テーマソング
書籍
- 田中宏和さん(発売日:2010年2月25日、出版社:リーダーズノート出版、著者:田中宏和14人[注 2]の共著、ISBN 978-490372218)
- 全員タナカヒロカズ(発売日:2025年7月15日、出版社:新潮社、著者:田中宏和("ほぼ幹事")、ISBN 978-4-10-356381-5)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c “尋ね人タナカヒロカズ全国カラ集マレ”. 朝日新聞. (2022年10月25日)
- ^ “ハマりました:同姓同名集め 不思議な親近感で連帯”. 毎日新聞. (2017年5月2日). オリジナルの2017年5月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ “ウェブ電通報 | 田中 宏和”. dentsu-ho.com. 2023年2月18日閲覧。
- ^ “田中宏和・年賀状の軌跡。”. ほぼ日刊イトイ新聞. (2002年12月30日). オリジナルの2002年12月31日時点におけるアーカイブ。
- ^ “全メディアで話題沸騰中!田中宏和は田中宏和を求め田中宏和と集う。本気でギネス申請中!35人の田中宏和大集合!史上最強の同姓同名イベント『田中宏和運動全国大会』ライブレポート(10.4.3開催)”. 2010-05-28. オリジナルの2019年2月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「田中宏和のうた」をレコーディングしました。”. 田中宏和.com (2009年10月17日). 2019年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
- ^ “史上初? 同姓同名本 著者は14人の「田中宏和さん」”. J-CAST. (2010年2月26日). オリジナルの2015年7月1日時点におけるアーカイブ。
- ^ “同姓同名の不思議、ギネスに挑戦する田中さん”. NIKKEI STYLE. (2014年9月19日). オリジナルの2018年3月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ “特集ワイド:新しい連帯の形? 同姓同名さんと話してみれば 偶然が出会いもたらす面白さ”. 毎日新聞. (2019年3月23日). オリジナルの2019年4月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ “全国の「田中宏和」さん、ギネス失敗も同姓同名の絆”. NIKKEI STYLE. (2017年11月24日). オリジナルの2021-00-00時点におけるアーカイブ。
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の日付が不正です。 (説明)⚠ - ^ “右も左も田中宏和さん 87人の田中宏和さん同士が名刺交換する「田中宏和運動2017」がすごすぎた”. ねとらぼ. (2017年11月4日). オリジナルの2017年11月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ “同姓同名の田中宏和さん87人が集結 世界記録更新はならず”. 産経新聞. (2017年10月28日). オリジナルの2017年10月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c “ついに176人目のタナカヒロカズさんは「田中尋和さん」でした。”. タナカヒロカズ.com (2022年6月4日). 2025年7月28日閲覧。
- ^ “タナカヒロカズ運動へのリニューアル。179人目の「花のタナカヒロカズ(田中浩一)さん」とお会いしました。”. タナカヒロカズ.com (2022年8月9日). 2025年7月28日閲覧。
- ^ “178人のタナカヒロカズが東京に集結!"同姓同名"ギネス世界記録を達成”. (2022年10月29日)
- ^ “タナカヒロカズ178人集結 同姓同名が集まるギネス世界記録を達成:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞. (2022年10月29日)
- ^ “タナカヒロカズさん「98日天下」 セルビアで同姓同名ギネス記録更新”. 産経新聞 (2023年2月9日). 2023年2月11日閲覧。
- ^ 増田博樹 (2023年2月10日). “「タナカヒロカズ」さん破られる セルビアで同姓同名256人一堂に”. 毎日新聞. 2023年2月11日閲覧。
- ^ “申請していた商標「タナカヒロカズ」が登録査定を受け、商標登録証が届きました。”. タナカヒロカズ.com (2022年7月15日). 2025年7月28日閲覧。
- ^ “同姓同名、大集合の魅力 日本で最多の名前は?”. 朝日新聞. (2017年11月6日). オリジナルの2017年11月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ 『アサヒグラフ』1951年新年号、朝日新聞社
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年10月29日). “「タナカヒロカズ」さんが178人集う 〝3度目の正直〟でギネス世界記録達成”. サンスポ. 2023年2月18日閲覧。
- ^ “タナカヒロカズ運動へのリニューアル。179人目の「花のタナカヒロカズ(田中浩一)さん」とお会いしました。”. タナカヒロカズ.com (2022年8月9日). 2025年7月22日閲覧。
関連項目
外部リンク
- タナカヒロカズ.com | タナカヒロカズ宣言!!
- タナカヒロカズ株式会社(タナカヒロカズ・カンパニー)公式サイト
- 田中宏和 同姓同名観測所 - ほぼ日の特集ページ。開設当初は「感心力がビジネスを変える!」というタイトルだったが改名された。
- 田中宏和運動のページへのリンク