ソクラテスとアガトンの問答
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 03:54 UTC 版)
最後の演説者であるソクラテスは、これまでの讃美演説が、対象の真実などお構いなしに考えつく限りの美しい語句を付与して自分たちを讃美する者にみせかけているだけだと皮肉を言い、そうした讃美演説はしたくないしできないと言い出す。そして自己流の真実を語る演説を行うことと、演説の前にいくつかアガトンに質問する許可を得る。 ソクラテスはアガトンと以下のような合意を伴う問答を行う。 エロースの性質は「あるもの」へと向かう愛・欲求である。 その「あるもの」とは、「自分が持たないもの、自分に欠けているもの」である。 他方で、エロースは「美」に対する愛である。 ゆえにエロースは「美を欠いていて、それを持っていない」。 また、「善きもの」は「美しい」。 ゆえにエロースは「善きものも欠いている」。
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