セントーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/09 13:45 UTC 版)
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セントーン(Senton)は、プロレス技の一種である。別名「背面落とし(はいめんおとし)」。
概要
ルチャリブレ発祥の技。仰向けに倒れている相手に向かってジャンプして空中で仰向けの体勢になり、尻餅をつくような形で自らの背中を浴びせる。スペイン語で「セントーン」は「尻餅」を意味する[1]。
応用技として助走しながら放つランニング式、コーナーポスト最上段から放つダイビング式がある。ダイビング式の場合は「受ける側はもとより、避けられたら放つ側も大ダメージを負ってしまうリスクの大きい技」という危惧をファンに抱かせることができる大技である。しかし、技を避けられたとしてもドロップキックの着地とほぼ同様の受身が取れるため大きなダメージは残らない。
開発者はメキシコ出身ミドル級選手でルードとして活躍したレネ・グアハルドとされている。以降はペロ・アグアヨをはじめとするメキシコ出身選手によって広められた[2]。日本人選手の名手としてヒロ斎藤は「ミスター・セントーン」、ディック東郷は「マスター・オブ・セントーン」という異名を付与されいる。その他にスーパー・ストロング・マシーン、三沢光晴、金村キンタロー、川畑輝鎮、EVIL、マサ北宮、KAORUが使用。
派生技
サンセット・フリップ系
- サンセット・フリップ
- サマーソルト・ドロップとも呼ばれている。エドワード・カーペンティアのオリジナル技。倒れた相手に対し、その場で(または助走して)前方宙返りをして、自らの背面を浴びせかける。
- カーペンティアの影響を受けたマイティ井上は自身の代名詞的な技として用いた[3]。他の使い手ではビクター・リベラ、ラニー・ポッフォ、マーク・メロなど、カーペンティアや井上と同じく空中戦を得意とする中軽量級レスラーが多いが、スーパーヘビー級のドン・レオ・ジョナサンも使用していた[3]。
- スチーム・ローラー
- 欧州マット界の盟主だったオットー・ワンツのオリジナル技[3]。サンセット・フリップの一種であるが、空中に体を浮かせない点が異なる。倒れた相手に向かって「でんぐり返し」をして身体を浴びせかける。ワンツは巨漢であり、体重そのものが武器になっていた。
- ワンツと同様に重量級のジャイアント・キマラ(2代目)も使用。
- ローリング・サンダー
- ロブ・ヴァン・ダムのオリジナル技[4]。サンセット・フリップの一種で、ロープで反動をつけて前方回転してから決める。
- 日本人選手では梶トマトが使用。モハメド・ヨネも同名の技を使用しているが、ヨネのものは蹴り技であり、別の技である。
コーナーポスト上からの技
- ダイビング・セントーン
- コーナーポスト最上段または2段目から仰向けに倒れている相手に向かってジャンプして空中で仰向けの体勢になり、尻餅をつくような形で自らの背中を浴びせる。
- 通常のセントーン同様に使用者は多くヒロ斉藤、ディック東郷、スーパー・ストロング・マシーン、金村キンタロー(爆YAMAスペシャルの名称で使用)、川畑輝鎮、マサ北宮、KAORU、中島翔子、葉月などがいる。セントーンを得意とする者が奥の手としているパターンも多い。
- セントーン・アトミコ
- ザ・グレート・サスケのオリジナル技。コーナートップから空中で前方に270度回転して背面から相手の上に落下する前転式ダイビング・セントーン。自身の後頭部や肩口あたりから相手に浴びせていくフォームのものと、背中や臀部を浴びせていくフォームがあるが、前者は首への負担が大きい。
- オカダ・カズチカ、石森太二なども使用している他にジェフ・ハーディー、MIKAMIなどは「スワントーン・ボム」、森隆行は「エレガントーン」の名称で使用。
- リバース・セントーン
- 川畑輝鎮のオリジナル技。コーナー付近で倒れている相手に放つもので、リングに背を向けてコーナーのセカンドロープに両足をかける形で登り、トップロープを両手で掴んだまま、ロープのリバウンドを利用して後方へジャンプ。空中で自分の体がマットとほぼ平行になった状態の時に両手をロープから離すと同時に、空中で後方宙返りして背中が下に向くようにし、背中から相手の上に落ちる。
- ローリング・セントーン
- コーナーポスト最上段または2段目からリングに背を向けた状態で寝ている相手に対し、後ろ向きにジャンプして捻りを加えながら正面に向きを変えつつ、前方回転して背面や臀部、または後頭部あたりから相手の上に落下するセントーン。コーナーへジャンプして飛び乗って仕掛ける選手も多い。
- ハヤブサが初期から使用している他に金本浩二、川畑輝鎮、佐々木健介などがいる。
- ラ・ブファドーラ・アトミコ
- ハヤブサのオリジナル技。ダウンしている相手に対し、ロープに向かって走り、セカンドロープに飛び乗って後ろ向きにジャンプ、空中で体に捻りを入れて向きを変えながら前転し、背面や臀部、または後頭部あたりから相手の上に落下する。ロープ飛び乗り式のローリング・セントーン。
- セントーン・レベルサ
- ザ・グレート・サスケのオリジナル技。コーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態でジャンプしながら空中で体を約450度ほど後方に回転させ、仰向けに寝ている相手の上にセントーンの形で背面から落下する高難易度の技。
- サスケの他にMIKAMIらが使用。
- ヴァルキリー・スプラッシュ
- KAORUのオリジナル技。コーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態でジャンプしながら体を180度捻ってセントーンの形で落ちる。ローリング・セントーンの派生技。
- ミラノコレクションA.T.はライオンサルトのようにロープの反動で跳躍し、ヴァルキリー・スプラッシュを見舞う「アルマニッシュ・エクスチェンジ」を使用する。
- 630°スプラッシュ
- ジャック・エバンスのオリジナル技。コーナーポスト最上段からジャンプしながら630度前方に回転してのセントーン。
- MIKAMIが「ディープ"M"インパクト」の名称で使用し、ジェレル・クラーク、リコシェ、PACなども使用する。
- コークスクリュー630°
- 別名「不死鳥魂」。ジャック・エバンスのオリジナル技。コーナーポスト最上段からリングに背を向けた状態でジャンプしながら空中で横に180度、前方に630度回転してのセントーン。
- 日本人では飯伏幸太が自身の必殺技のフェニックス・スプラッシュに180度の縦回転を加えたものを、「フェニックス式ローリング・セントーン」の名称で使用している。また、プロレスゲームソフト「ファイヤープロレスリングワールド」では、「コークスクリュー・キャノンボール・セントーン」の名称で解禁、使用することができる。
- スパイラル・タップ
- AJスタイルズやアレハンドロ・サエスの得意技。コーナーポスト最上段からジャンプしながら空中で前方に約270度回転しながら横方向に約360度回転して、倒れている相手に背面や臀部などから落下する。
- ファンタスティック・フリップ
- ザ・ファンタスティックス(ボビー・フルトン、トミー・ロジャース)のオリジナル合体技。ダイビング・サンセット・フリップ[5]。コーナーポスト最上段に立ったパートナーの両手首を、もう一方のパートナーが(コーナーに背を向けた状態で)両手で掴み、そのままパートナーを前方回転させて、マット上にダウンしている相手に背面から投げつける。
立っている相手への技
- ジャンピング・バック・アタック
- 立っている相手に向かって走っていき、大きくジャンプし、空中で体を前後反転させて、背中や臀部から相手にぶつかっていくリバース・ジャンピング・ボディ・アタック。コーナーにもたれかかっている相手にかけるものが多い。
- 前転式ボディ・アタック
- 立っている相手に向かって、助走をつけて前転し、そのまま自身の背面や臀部から相手にぶつかっていく体当たり技。コーナーにもたれかかっている相手にかけるものが多。
- 芸能プロダクション「ステッカー」代表取締役であるコズモ難波こと難波規精が学生プロレス時代に「コズモ難波スペシャル」の名称で得意としていた。同型の技を土井成樹が「大暴走」、ジュース・ロビンソンが「キャノン・ボール」の名称で使用している。
- ダイビング・セントーン・アタック
- 高橋ヒロム使用。場外又は、リング上に立っている相手に繰り出すダイビング式のセントーン。コーナー最上段からジャンプと同時に体を上向きにし、臀部から体重を浴びせるのが特徴。主に場外にいる相手に使用。CMLL参戦時代のカマイタチのレスラー時代から愛用する得意技。
- トペ・コン・ヒーロ
- リング内から場外の相手に向かって走り、トップロープを超えて前転し、背面や臀部から相手にぶつかっていく。
- ウルトラ・タイガー・ドロップ
- 三沢光晴が「タイガーマスク(2代目)」と名乗っていた時期に考案したオリジナル技。リング内から場外の相手に向かって、トップロープに飛び乗り、前転して背面や臀部から相手にぶつかっていく技。
- ウルトラ・タイガー・アタック
- 三沢光晴が「タイガーマスク(2代目)」と名乗っていた時期に考案したオリジナル技。立っている相手に対しトップロープやセカンドロープからジャンプして空中で前転し、立っている相手に背面や臀部から相手にぶつかっていく技。リング内の相手にかけるほか、場外の相手に対してもかける。
- 三沢の他に浅子覚や清宮海斗も使用。
脚注
- ^ 小学館 西和中辞典 第2版 senton
- ^ 『THE WRESTLER BEST 1000』P113(1996年、日本スポーツ出版社)
- ^ a b c “マイティ井上のサンセット・フリップ”. 昭和プロレス研究室. 2018年10月16日閲覧。
- ^ “Rob Van Dam”. Online World of Wrestling. 2018年10月18日閲覧。
- ^ “ファンタスティックフリップ”. Pro Wrestling Info Net. 2023年10月2日閲覧。
関連項目
セントーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:32 UTC 版)
メタボリックキャラだった時の戸澤のフィニッシュ技。ダイエット後はしばらく使用していなかったが、戸澤塾解散後から再び使用し始めた。MAD BLANKEY加入からはセコンドがレフェリーを引きつけた感に倒した相手の上に椅子を敷き詰め、その上にたたき込む(ただしこれは本来は反則であり、また自分へのダメージも大きい)攻撃を使用。コンビネーションとして、ウーハー・ネイションや鷹木のサポートで繰り出すこともある。MB追放後は椅子の用意をリングサイドの練習生にさせていた。
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