スパニングツリーの必要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 00:37 UTC 版)
「スパニングツリープロトコル」の記事における「スパニングツリーの必要性」の解説
本プロトコルの本質的な必要性は、LANにおけるループ構成を避けることにある。 ネットワークにおいてループ構成を構築した場合、いくつかの問題が発生する。第一に、スイッチの間でブロードキャストフレームがループすることで、ブロードキャストストームと呼ばれる現象が起き、CPUリソースと帯域幅を消費する。そして第二に、自分が発信したはずのフレームが別の場所から戻ってくる為、スイッチが行うMACアドレステーブルの学習が正しく動作しない。 本プロトコルを利用すれば、ネットワーク利用者が不用意にループを構成した場合もスイッチが自律的にループを解消し、上記のようなネットワークの不正動作を防ぐことが出来る。 また、本プロトコルは実質的な冗長化プロトコルとして使われることがある。ネットワークデザインにおいては、重要なパスが故障した場合の代理として予備の(冗長な)リンクを作ることが望ましい。しかしある2点間の経路を複数作ると、その2点間にループが構成されてしまい、LANが正常に動作しない。ここで本プロトコルを用いることで、リンクの冗長化を実現しつつループ構成を防ぐことができる。
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