スタンリー・クラーク・バンド_フィーチャリング_上原ひろみとは? わかりやすく解説

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スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/20 13:18 UTC 版)

『スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ』
スタンリー・クラーク・バンドスタジオ・アルバム
リリース
録音 カリフォルニア州バーバンク レゾネイト・ミュージック
カリフォルニア州トパンガ トパンガ・スタジオ
ジャンル ジャズフュージョン
時間
レーベル ヘッズ・アップ・インターナショナル
プロデュース スタンリー・クラーク、レニー・ホワイト
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 58位(日本[1]
  • スタンリー・クラーク アルバム 年表
    ジャズ・イン・ザ・ガーデン
    (2009年)
    スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ
    (2010年)
    アップ
    (2014年)
    テンプレートを表示

    スタンリー・クラーク・バンド フィーチャリング 上原ひろみ』(原題:The Stanley Clarke Band)は、スタンリー・クラーク・バンドが2010年に発表したスタジオ・アルバム

    背景

    前作『ジャズ・イン・ザ・ガーデン』(2009年)に続く上原ひろみとの共演アルバムで、前作に全面参加したレニー・ホワイトは、本作では演奏には参加せずプロデュースに貢献した[3]。音楽的には、ストレート・アヘッド・ジャズ色の強かった『ジャズ・イン・ザ・ガーデン』と異なりエレクトリック・サウンドが重視されているが、上原はエレクトリック・キーボードを弾かずアコースティック・ピアノに専念している[3]

    上原は自作の新曲「ラビリンス」を提供し[3]、更に「ノー・ミステリー」、「ラリー・ハズ・トラベルド・11マイルス・アンド・ウェイテッド・ア・ライフタイム・フォー・ザ・リターン・オブ・ヴィシュヌズ・レポート」、「ソニー・ロリンズ」で上原のピアノ・ソロがフィーチャーされている[4]。また、日本盤ボーナス・トラック「サムウェア」は、上原がアルバム『プレイス・トゥ・ビー』(2009年)で発表した曲の再演である[3]

    「ノー・ミステリー」はリターン・トゥ・フォーエヴァーのアルバム『ノー・ミステリー』(1975年)収録曲の再演。また、「ハウ・イズ・ザ・ウェザー・アップ・ゼア?」は、リターン・トゥ・フォーエヴァーのアルバム『第7銀河の讃歌』(1973年)で発表されたクラークの曲「アフター・ザ・コズミック・レイン」の改作である[5]

    「ラリー・ハズ・トラベルド・11マイルス・アンド・ウェイテッド・ア・ライフタイム・フォー・ザ・リターン・オブ・ヴィシュヌズ・レポート」のタイトルは、ラリー・コリエル率いるイレヴンス・ハウス、マイルス・デイヴィストニー・ウィリアムス率いるライフタイム、リターン・トゥ・フォーエヴァー、マハヴィシュヌ・オーケストラウェザー・リポートといったバンドやミュージシャンの名前が組み合わされた[4][6]。上原はこの曲に関して「この曲名に決めた時のスタンリーとレニーのはしゃぎようったら、ちょっとびっくりでした」とコメントしている[5]

    反響・評価

    アメリカでは『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで7位に達した[7]第53回グラミー賞では本作が最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム賞を受賞し、「ノー・ミステリー」が最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされた[8]。なお、クラークはリターン・トゥ・フォーエヴァーのオーストラリア・ツアー中だったため授賞式は欠席し、本作に参加したルスラン・シロタとロナルド・ブルナーJr.、それにクラークの妻ソフィがトロフィーを受け取った[8]

    日本のオリコンチャートでは12週チャート入りし、最高58位を記録[1]。また、グラミー賞受賞後の2011年2月28日には、Billboard JAPANのトップ・ジャズ・アルバム・セールスで1位を獲得した[9]

    トム・ジュレック(Thom Jurek)はオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「彼がここ何十年の間に制作してきたどのレコードよりも、バンド感が強い。彼のソロ・ワークが心なしか劣っているというわけではないが、彼は個々の才能を持ち合わせたミュージシャンに囲まれた時の方が、より満足のいく結果に至ることが多い」と評している[10]。また、ジョン・ガラット(John Garratt)はポップマターズにおいて10点満点中7点を付け「ちょっとした失策を別とすれば、タイトルが物語るように手堅くしっかりしていると言えよう」「クラークはここで、優れたバンドを結成した」と評している[2]

    収録曲

    特記なき楽曲はスタンリー・クラーク作。

    1. ソルジャー - "Soldier" (Ruslan Sirota) - 7:07
    2. フラニ - "Fulani" (Armand Sabal-Lecco) - 6:29
    3. ヒアズ・ホワイ・ティアーズ・ドライ - "Here's Why Tears Dry" - 4:52
    4. アイ・ワナ・プレイ・フォー・ユー・トゥー - "I Wanna Play for You Too" (Felton Pilate) - 4:13
    5. ベース・フォーク・ソング No. 10 - "Bass Folk Song No. 10" - 3:40
    6. ノー・ミステリー - "No Mystery" (Chick Corea) - 7:09
    7. ハウ・イズ・ザ・ウェザー・アップ・ゼア? - "How Is the Weather Up There?" (Stanley Clarke, Ronald Bruner Jr.) - 5:54
    8. ラリー・ハズ・トラベルド・11マイルス・アンド・ウェイテッド・ア・ライフタイム・フォー・ザ・リターン・オブ・ヴィシュヌズ・レポート - "Larry Has Traveled 11 Miles and Waited a Lifetime for the Return of Vishnu’s Report" - 6:32
    9. ラビリンス - "Labyrinth" (Hiromi Uehara) - 5:56
    10. ソニー・ロリンズ - "Sonny Rollins" - 8:49
    11. ベース・フォーク・ソング No. 6(モー・アナム・カラ) - "Bass Folk Song No. 6 (Mo Anam Cara)" - 2:41

    日本流通盤ボーナス・トラック

    1. サムウェア - "Somewhere" (H. Uehara) - 3:56

    参加ミュージシャン

    脚注・出典

    1. ^ a b c ORICON STYLE
    2. ^ a b c Garratt, John (2010年7月29日). “The Stanley Clarke Band: The Stanley Clarke Band”. PopMatters. 2016年1月6日閲覧。
    3. ^ a b c d スタンリー・クラーク&上原ひろみの共演が再び実現”. TOWER RECORDS (2010年6月2日). 2016年1月6日閲覧。
    4. ^ a b CD英文ブックレット内クレジット
    5. ^ a b 日本流通盤CD (UCCT-1221)ライナーノーツ(成田正、2010年5月)
    6. ^ Varty, Alexander (2010年6月23日). “Stanley Clarke pays tribute to pioneering fusion bands”. The Georgia Straight. Vancouver Free Press. 2016年1月6日閲覧。
    7. ^ Stanley Clarke The Stanley Clarke Band Chart History - Jazz Albums”. Billboard. 2019年3月16日閲覧。
    8. ^ a b Hadley, Diane (2011年2月14日). “Grammy Winner Stanley Clarke Reflects On His Win And Two Nominations”. All About Jazz. 2016年1月6日閲覧。
    9. ^ Billboard Japan Top Jazz Album Sales - Chart”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2011年2月28日). 2016年1月6日閲覧。
    10. ^ Jurek, Thom. “The Stanley Clarke Band - Stanley Clarke, Stanley Clarke Band”. AllMusic. 2016年1月6日閲覧。

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