スタンバイモード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/16 18:10 UTC 版)
「アポロ誘導コンピュータ」の記事における「スタンバイモード」の解説
AGCは STANDBY ALLOWED スイッチを使ってパワーセービングモードに移行する。このモードはAGCの電源を切り、2.048MHzのクロック(およびその分周クロック)だけを発生させる。分周クロックの1つであるF17信号により、1.28秒間隔でAGCの電源が入る。そこでAGCは STANDBY ALLOWED スイッチの状態をチェックし、もしまだそのモードならば再び電源を切って次のF17信号を待つ。 スタンバイモードではAGCは眠っているので、PINCを実行してリアルタイムクロックをインクリメントすることができない(通常は10ミリ秒単位でインクリメント)。その代わりとして、F17信号で起きたときにリアルタイムクロックを1.28秒ぶん進める。 スタンバイモードは慣性飛行中AGCを使わないときに電力消費を抑えるために設けられた。通常70Wの電力消費が5Wから10Wに低減される。しかし、実際にはAGCは飛行中ずっと使われ、スタンバイモードが使われることはなかった。
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