サイド・モハンマド・アリとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > サイド・モハンマド・アリの意味・解説 

サイド・モハンマド・アリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 04:20 UTC 版)

サイド・モハンマド・アリ
生誕 (1928-12-05) 1928年12月5日
イギリス領インド帝国 アッサム地方
マウルビバザール英語版
死没 1993年10月17日(1993-10-17)(64歳)
タイ バンコック
出身校 ダッカ大学
職業 ジャーナリスト編集者
親戚
  • サイド・ムアゼム・アリ(弟)
  • サイド・ムジタバ・アリ(おじ)
  • サイド・ムルタザ・アリ(おじ)
  • Shegufta Bakht Chaudhuri(従弟)

サイド・モハンマド・アリ(Syed Mohammad Ali、1928年12月9日1993年10月17日[1]は、ベンガル人ジャーナリスト編集者。アリは、東パキスタンで職歴を積み始めた。南アジアのいくつかの新聞社で編集者として働き、タイ王国の『バンコック・ポスト』、イギリス領香港の『英文虎報 (Hong Kong Standard])、シンガポールの『The New Nation』などに在籍した。また、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) で働いたこともあった。1991年に、アリはバングラデシュの民主化の中で、『ザ・デイリー・スター』を創刊した。

家族

アリは、イギリス領インド帝国アッサム地方英語版に属していたシレット管区出身のベンガル人ムスリム英語版の一家に生まれた。アリは、父方の祖先について、地域で聖人として崇められ、タラフ (Taraf) のサイイドであったシャー・アフメド・ムタワッキー (Shah Ahmed Mutawakkil) だと称していたが、この人物は明らかにタラフ王国英語版の支配者であったサイイドとは無関係である[2]。アリの父、サイド・モスタファ・アリ (Syed Mostafa Ali) はアッサム地方でイギリス領インド帝国の下で働く役人であった。いずれも作家であるサイド・ムジタバ・アリ英語版サイド・ムルタザ・アリ英語版は、おじにあたる[3][4]。きょうだいには、外交官になったサイド・ムアゼム・アリ英語版、役人 (service-holder) になったサイド・シャウカット・アリ(Syed Shaukat Ally、1934年–2021年)[5]、研究者になったフォウジア・アリ (Fowzia Ally) がいた。このアリ一家は、バングラデシュのシレット地方の出身である。

経歴

アリのジャーナリストとしての経歴は、44年間に及ぶ[3]。彼の最初の仕事は、『パキスタン・オブザーバー』の記者であったが、東パキスタンで英字新聞として最大部数を誇っていた同紙は、後に1971年に『バングラデシュ・オブザーバー』と改題した[6]1966年から1970年にかけて、アリは編集長 (the Managing Editor) を『バンコック・ポスト』で務めていた[7]。その後、彼はシンガポールの新聞『The New Nation』の在外遊軍編集者を務めた。彼はイギリス領香港で『英文虎報』の編集長となった[7]

アリは、国際公務員だったこともあった。彼は国際連合の職員となって、国際連合教育科学文化機関 (UNESCO) で働いた。1980年代、アリはUNESCOで同僚だったマーフズ・アナム英語版とともに、母国バングラデシュで新聞を創刊することを構想した[8]

アリとアナムは、1991年の大統領中心の統治から議会制民主主義への移行の時期に『ザ・デイリー・スター』を創刊した。この時期には自由化への経済改革英語版も進んだ。同紙は、微妙な政治主題に火を点けていくような社説で、影響力を持つようになっていった。同紙はやがて、バングラデシュで最大の英字新聞となった。アリとアナムは、往年の野党党首英語版シェイク・ハシナをはじめ、主要な政治家へのインタビューを重ねた[8]。アリはまた、バングラデシュ新聞協会 (the Press Institute of Bangladesh, PIB) の会長も務めた[3]。アリは、死去する1993年まで、『ザ・デイリー・スター』の編集人であった。1995年カレダ・ジア首相の政権は、アリにバングラデシュにおける民間人最高の栄誉を追贈した[9]

受賞

脚注

  1. ^ “Desperately missing his guidance in this era of press bashing” (英語). The Daily Star. (2017年12月5日). https://www.thedailystar.net/opinion/tribute/desperately-missing-his-guidance-era-press-bashing-1500253 2018年12月8日閲覧。 
  2. ^ Khan, Nurur Rahman (1999), Sharif Uddin Ahmed, ed., “Syed Mujtaba Ali”, Sylhet: History and Heritage (Sylhet: Bangladesh Itihas Samiti): 824–25, ISBN 978-984-31-0478-6, https://books.google.com/books?id=M_BtAAAAMAAJ 
  3. ^ a b c “The Daily Star's founding editor SM Ali's 86th birthday today”. The Daily Star. (2014年12月5日). https://www.thedailystar.net/the-daily-star-s-founding-editor-sm-alis-86th-birthday-today-53508 
  4. ^ “Remembering S.M. Ali” (英語). The Daily Star. (2011年12月5日). http://www.thedailystar.net/news-detail-212870 2017年10月13日閲覧。 
  5. ^ Syed Shaukat Ally passes away” (英語). The Daily Star (2021年12月27日). 2022年3月10日閲覧。
  6. ^ (ベンガル語)Bangladesh Pratidin. (2013年12月9日). http://www.bd-pratidin.com/editorial/2013/12/09/31058+2017年10月15日閲覧。 
  7. ^ a b “SM Ali: A visionary journalist who served the nation”. The Daily Star. (2019年12月12日). https://www.thedailystar.net/opinion/tribute/news/sm-ali-visionary-journalist-who-served-the-nation-1838971 
  8. ^ a b “Column by Mahfuz Anam: Snapshots from the past, thoughts for the future”. The Daily Star. (2021年2月12日). https://www.thedailystar.net/opinion/the-third-view/news/column-mahfuz-anam-snapshots-the-past-thoughts-the-future-2043309 
  9. ^ Independence Day Award”. Government of Bangladesh. 2016年9月23日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  サイド・モハンマド・アリのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サイド・モハンマド・アリ」の関連用語

サイド・モハンマド・アリのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サイド・モハンマド・アリのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサイド・モハンマド・アリ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS