ゴールディーの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/02 17:14 UTC 版)
詳細は「ゴールディーの定理(英語版)」を参照 数学において、ゴールディーの定理 (Goldie's theorem) は、1950年代に Alfred Goldie(英語版) によって証明された、環論における基本的な構造的結果である。今では右ゴールディー環と呼ばれている環 R は、自身の上の右加群としてユニフォーム次元が有限(="有限ランク")で、R の部分集合の右零化イデアルについて昇鎖条件を満たすものである。 ゴールディーの定理が述べているのは、半素右ゴールディー環はちょうど半単純アルティン右古典的商環(英語版) (classical ring of quotients) を持つ環であるということである。そしてこの商環の構造はアルティン・ウェダーバーンの定理によって完全に決定される。 とくに、ゴールディーの定理は半素右ネーター環に適用できる、なぜならば定義によって右ネーター環はすべての右イデアルについて昇鎖条件が成り立つからである。これは右ネーター環が右ゴールディーであることを保証するのに十分である。逆は成り立たない: 全ての右オール域(英語版)は右ゴールディー域であり、したがってすべての(可換)整域は右ゴールディー域である。 ゴールディーの定理の結果の 1 つは、これもまたゴールディーによるものだが、すべての半素主右イデアル環は素主右イデアル環の有限個の直和に同型であるというものである。すべての素主右イデアル環は右オール域上の行列環に同型である。
※この「ゴールディーの定理」の解説は、「非可換環」の解説の一部です。
「ゴールディーの定理」を含む「非可換環」の記事については、「非可換環」の概要を参照ください。
- ゴールディーの定理のページへのリンク