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コールドミラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:48 UTC 版)

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コールドミラー(英語: cold mirror)は、赤外線を透過し可視光を反射する光学薄膜をつけたである[1]

構造・特徴

ガラスに、屈折率に差異(大小)のある物質を厚さ「λ(波長)/4」で交互・多層に真空蒸着させた反射鏡[2]。蒸着膜の材料は「二酸化チタン(TiO2 )と二酸化ケイ素(SiO2 )の組み合わせ」「五酸化タンタル(Ta2 O5 )と二酸化ケイ素(SiO2 )の組み合わせ」「硫化亜鉛(ZnS)とフッ化マグネシウム(MgF2 )の組み合わせ」などが用いられている[3]

可視光を反射し、赤外線(熱線)を透過させる特徴を持つ[2]

用途

機器内部の温度上昇の抑制[4]照明用途での熱線の影響の軽減[5]、などの用途で用いられる。具体的には、映画用映写機[2](1960年ごろ実用化[6])、液晶プロジェクター[7]、医療用照明器具(昭和40年代に実用化)[5]などに用いられている。

脚注

  1. ^ デジタル大辞泉. “コールドミラー” (日本語). コトバンク. 2021年11月18日閲覧。
  2. ^ a b c 山田幸五郎光学の知識東京電機大学出版局、1966年2月1日、325-326頁。ISBN 97845016039082021年11月18日閲覧。
  3. ^ 菅原登、青木智則「薄膜材料 (PDF) 」 『光学』第24巻第2号、日本光学会、1995年2月、 79頁、 ISSN 038966252021年11月18日閲覧。
  4. ^ 世界大百科事典. “コールドミラー” (日本語). コトバンク. 2021年11月18日閲覧。
  5. ^ a b 関紀夫「どうなる手術用無影灯 (PDF) 」 『照明学会誌』第81巻第12号、照明学会、1997年12月1日、 1075頁、 doi:10.2150/jieij1980.81.12_1072ISSN 0019-2341NAID 1300067626272021年12月19日閲覧。
  6. ^ 原和雄「多層薄膜 (PDF) 」 『真空』第4巻第11号、日本真空学会、1961年11月20日、 473頁、 doi:10.3131/jvsj.4.470ISSN 0559-8516NAID 1300008713922021年12月19日閲覧。
  7. ^ 香西周二、稲葉豊、森和義、横尾義彦、鈴木章、浅田晃一「液晶カラービデオプロジェクタ (PDF) 」 『テレビジョン学会技術報告』第13巻第53号、映像情報メディア学会、1989年10月27日、 51頁、 doi:10.11485/tvtr.13.53_49ISSN 0386-4227NAID 1100036847622021年12月19日閲覧。

関連文献

関連項目



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