コンスタンチン・コルニーロフとは? わかりやすく解説

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コンスタンチン・コルニーロフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/25 01:36 UTC 版)

コンスタンチン・ニコラエヴィチ・コルニーロフロシア語: Константин Николаевич Корнилов, ラテン文字転写: Konstantin Nikolayevich Kornilov1879年3月9日 - 1957年7月10日)は、ソビエト連邦心理学者

生涯

チュメニ出身。オムスク師範学校卒業後、農村小学校教師となる。ギムナジヤで二年間学習する。1909年実験心理学の研究を開始する。研究対象は精神反応。1910年モスクワ大学卒業後、心理学研究所研究員となり、1916年よりモスクワ大学で教鞭をとる。1921年第二モスクワ大学教育学部長兼教授となる。1923年から1930年および1938年から1941年心理学研究所所長。同研究所創設者であるゲオルギー・チェルパーノフと対立し、実験心理学における心理学資料の重要性を擁護した。弁証法的唯物論を基礎とした心理学の構成を志向し、反応の一体性すなわち反応は反射の場合とは異なり、身体全体が関与し、ここに理論、実験上の根拠があるという事実に注目した[1]。また、一連の客体の中から一つのものを抽出する働きを「注意」の主観的体験であるとし、これを感覚的器官の「構え」や作業の「身構え」などの客観的な現象と対比させた[2]1945年から1950年までロシア共和国教育科学アカデミー副総裁[3]。心理学研究所秘書であったアレクサンドル・ルリヤの助言に従いヴィゴツキーを1924年に心理学研究所に招聘し、のちのソビエト心理学発展のきっかけを作った[4]

著書

  • 『反応学説』(1921年)
  • 『現代心理学とマルクス主義』(1925年)
  • 『心理学教科書』(1926年)
  • 『就学前児童の心理学概要』(1927年)
  • 『人間の反応についての学説(反応論)』(1927年)
  • 『弁証法的唯物論の観点から叙述した心理学教科書』(1931年)
  • 『師範学校用教科書』(1946年)[3]

関連項目

脚注

  1. ^ ソビエト教育科学アカデミヤ版『ソビエト教育科学辞典』明治図書出版、1963年
  2. ^ ガリペリン・カビリニツカヤ共著『注意の実験的形成』加用美代子・田代康子・中塚みゆき・張間良子・山下直治共訳、明治図書出版、1979年
  3. ^ a b カルル・レヴィチン著『ヴィゴツキー学派ーソビエト心理学の成立と発展ー』柴田義松訳、ナウカ、1984年
  4. ^ アレクセイ・レオンチェフ (言語学者)著『ヴィゴツキーの生涯』菅田洋一郎監訳、広瀬信雄訳、新読書社、2003年



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