ゲーム理論におけるチキンゲーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 15:44 UTC 版)
「チキンゲーム」の記事における「ゲーム理論におけるチキンゲーム」の解説
チキンゲームは、ゲーム理論における研究対象にもなっており、非ゼロ和ゲームと深い関わりがある。チキンゲームは、交渉における重要な基本原理であり、譲歩する猶予が与えられた各プレイヤーの戦略として記述される。そして双方のプレイヤーの少なくとも一方が譲歩しない限り、悲劇的な結末は避けられない。 衝突を回避するという屈辱は、衝突に比べれば些細な結末である。そのため、起こりうる衝突を事前に回避する行動が、合理的な行動といえるだろう。ただし、相手が回避する戦略しか採らないプレイヤーならば、必ずしも回避する必要はない。 チキンゲームの利得表を次に示す。ここで、「協調」はハンドルを切る選択を、「裏切り」は直進する選択を表している。 協調裏切り協調0, 0 -1, +1 裏切り+1, -1 -20, -20 上のモデルでは、ゲームの開始以前に自分の選択を決定しなければならない。さらに、ゲームの開始直後に相手の行動を確認できたとしても、最初に決定した自分の選択は必ず遂行しなければならない。 チキンゲームと対比されるゲームに、囚人のジレンマがある。囚人のジレンマには相手の行動に関わらず常に最適となる行動が存在するが、チキンゲームにおける最適行動は相手の行動に依存する。
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