グレーヴスの論考
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/24 01:03 UTC 版)
ロバート・グレーヴスによれば、これらの物語を通じて、エリピューレーが常に戦争か平和かの決断を下す力を持っていたことに着目している。エリピューレーとは「鬱蒼とした」という意味で、これはドードーナでヘーラーに仕える巫女と同様に彼女がアルゴスで巫女であったことを暗示しているとする。 野生の梨の木は白い花を付けるので、月にゆかりの神木とされた。プルタルコスの『ギリシア問題』やアッリアノスの『雑録』では、アルゴスやティーリュンスで梨の木がことのほか珍重されていたことを述べており、ミュケーナイのヘーライオンに安置されてあったヘーラー最古の像は梨の木で作られていた。このことから、グレーヴスはエリピューレーの名前の由来と、神木としての梨に関連を見ているのである。
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