オルトギ酸とは? わかりやすく解説

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オルトギ酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 13:30 UTC 版)

オルトギ酸
識別情報
CAS登録番号 463-78-5 
PubChem 5231666
ChemSpider 4401409 
UNII WIU6G972U6 
特性
化学式 CH4O3
モル質量 64.04 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

オルトギ酸(オルトぎさん、: Orthoformic acid)またはメタントリオール: Methanetriol)は化学式CH4O3で表される化合物である。炭素が1個の水素と3個の水酸基と結合している。

オルトギ酸は不安定な化合物であり、即座にギ酸に分解すると考えられていたため、単離や観測は不可能で仮説上の化合物英語版であるとされてきた。しかし、2024年に発表された研究により、凍結させたメタノール酸素の混合物に電子線を照射すると、質量分析によって同定・観測が可能であることが示された[2]

エステル

オルトギ酸のエステルは良く知られており[3]、市販もされている。これらの化合物はアセタールのように塩基性条件では安定であるが、酸性条件下では簡単に加水分解され、アルコールとギ酸エステルに分解される。こうした化合物は穏やかな脱水剤として用いられ、オルトギ酸トリメチルオルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリイソプロピルなどが知られている。

脚注

出典

  1. ^ Methanetriol - PubChem”. NCBI. 2025年3月29日閲覧。
  2. ^ Marks, Joshua H.; Bai, Xilin; Nikolayev, Anatoliy A.; Gong, Qi’ang; Zhu, Cheng; Kleimeier, N. Fabian; Turner, Andrew M.; Singh, Santosh K. et al. (2024-05-01). “Methanetriol─Formation of an Impossible Molecule”. Journal of the American Chemical Society 146 (17): 12174–12184. doi:10.1021/jacs.4c02637. ISSN 0002-7863. https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.4c02637. 
  3. ^ Sah, Peter P. T.; Ma, Tsu Sheng (1932-07-01). “ESTERS OF ORTHOFORMIC ACID”. Journal of the American Chemical Society 54 (7): 2964–2966. doi:10.1021/ja01346a048. ISSN 0002-7863. https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja01346a048. 

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