エース・レコード (アメリカ合衆国)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > エース・レコード (アメリカ合衆国)の意味・解説 

エース・レコード (アメリカ合衆国)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 04:58 UTC 版)

エース・レコード
Ace Records
親会社 ディーモン・ミュージック・グループ英語版
設立 1955年 (1955)
設立者 ジョニー・ヴィンセント
解散 1997年 (1997)
現況 清算
販売元 ヴィージェイ・レコード
ジャンル R&Bロックンロールポップス
アメリカ合衆国
本社所在地 ミシシッピ州ジャクソン

エース・レコード (Ace Records) は、アメリカ合衆国にかつて存在したレコードレーベルジョニー・ヴィンセント1955年ミシシッピ州ジャクソンで創業し、1960年代前半にかけリズム・アンド・ブルースロックンロールのヒット曲を多く世に送り出した。

歴史

1955年8月、スペシャルティ・レコードでA&R担当だったジョニー・ヴィンセントがジャクソンにレーベルを設立した[1]。レーベル初のレコードとなったのはR&Bシンガー、アル・コリンズの"Shuckin' Stuff"だった[2]

続いてアール・キングヒューイ・"ピアノ"・スミスフランキー・フォードといったアーティストたちがレーベル入りしてヒットを生み、レーベルは勢いづいた。中でもレーベルのアーティストとして最大の成功を収めたのは、白人のティーンエイジ・アイドル、ジミー・クラントンで、1958年から1963年の間に3つのトップ10ヒットを含む11曲をチャート入りさせている[3]

エースはミシシッピ州のレーベルながら、ニューオーリンズのアーティストに力を入れており、コズィモ・マタッサのレックス (Rex)・レコード、ロイド・プライスのKRCレコードといったニューオーリンズのレーベルの配給も行っていた[2][4]

エース・レコードは、1962年までは独自に製品の配給を行なっていたが、1962年にヴィージェイ・レコードと販促と配給の契約を締結し、同レーベルに配給を委ねた。しかし、ヴィージェイの経営は傾き始め、1966年に破綻。これによりエース・レコードも巨額な損失を被り、活動休止に追い込まれた[5]

1971年には、レーベルの活動を再度開始し、新たな音楽の制作、並びに過去のレコーディングからのリイッシューを行うようになった。ヴィンセントは1970年代から80年代にかけてレーベルを存続させ、主にリイッシュー音源をリリース。ときには新録作品も手掛けた[1]

1997年、ヴィンセントはレーベルをイギリスのミュージック・コレクション・インターナショナル(MCI)へ売却。現在はMCI清算に伴い、親会社のディーモン・ミュージック・グループが権利を有している[6]

傘下レーベル

エースは、廉価盤をリリースするティーム (Teem)・レコード、ヴィン (Vin) ・レコードという2つのレーベルを傘下に置いていた。

おもなアーティストとレコード

エース・レコードには、アール・キング、、ジミー・クラントン英語版ヒューイ・"ピアノ"・スミスジョー・テックス、スコティ・マッケイ (Scotty McKay)、ボビー・マーシャンらが録音を残した[7]

エース・レコードが出した影響力のあるヒット曲の例としては、以下のようなものが挙げられる:

ミシシッピ・ブルース・トレイル

エース・レコードの跡地には、ミシシッピ・ブルース委員会(Mississippi Blues Commission)がブルースゆかりの地に設置しているミシシッピ・ブルース・トレイル英語版の記念標識が設けられている[8]

出典・脚注

  1. ^ a b This Is My Story: Johnny Vincent
  2. ^ a b Remembering Johnny Vincent 1927 2000”. bluesworld. 2006年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月6日閲覧。
  3. ^ Jimmy Clanton Top Songs (MusicVF.com)
  4. ^ Discogs:KRC Records
  5. ^ Johnny Vincent biography (allmusic)
  6. ^ RATE YOUR MUSIC: Ace Records New Orleans R&B
  7. ^ Gillett, Charlie (1996). The Sound of the City: The Rise of Rock and Roll ((2nd Ed.) ed.). New York, N.Y.: Da Capo Press. p. 95. ISBN 0-306-80683-5 
  8. ^ Ace Records - Jackson”. msbluestrail.org. 2022年7月6日閲覧。

参考文献

  • Donald J. Mabry, "The Rise and Fall of Ace Records: A Case Study in the Independent Record Business," Business History Review (Autumn, 1990), 411-450.

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エース・レコード (アメリカ合衆国)」の関連用語

エース・レコード (アメリカ合衆国)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エース・レコード (アメリカ合衆国)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエース・レコード (アメリカ合衆国) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS