EICMA
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EICMA(エイクマ、正式名称は伊: Esposizione Internazionale Ciclo Motociclo e Accessori[注 1] モーターサイクル国際博覧会[1])は自転車やオートバイなど二輪車の国際見本市[2]。1914年以来と歴史は長く、例年、イタリアのミラノにある展示場フィエラ・ディ・ミラノ(Fiera di Milano)で11月第2週に催される[3]。地名をなぞり「ミラノ・モーターサイクル・ショー」や、単に「ミラノショー」とも呼ばれる[1]。2006年から毎年開催となるまで奇数年の隔年に開いた[4]。出展者は1500社を優に超え[5]、2024年実績は来場者60万人、出展社770社(併設展や同時開催を含む)[2]。
1914年の初開催は会場をクルサール・ディアナ(Kursaal Diana)とし、2014年に100周年を記録した。世界最大の二輪車展示会として例年、会期は週末を含む5日から6日間にわたり、総来場者50万人超を集める。展示場の面積は30万平方メートルと東京モーターショー(2017年時点)の3倍にあたる。第77回を数えた2019年は会期6日間(報道関係者の内覧会を含む)に80万人に迫る来場者が詰めかけ[6]、40超の国と地域から集まった企業と組織1887件は展示館合計8箇所に分かれて出展した[6]。2024年に110周年を記念した[7]。
日本からの出展企業(2024年)には本田技研工業[8]、スズキ[9]、ヤマハ[10]が含まれ、世界のメーカーが規模のメリットを重んじて出展する新型車の多さ[11]でも知られる[1]。
出展される内容は車両(オートバイとスクーター、モペッドから電動自転車)、部品類(スペアパーツやコンポーネント)、ヘルメットと衣類と靴などの物品に加えて、専門家や媒体から保険商品に及ぶ[2]。入場は実業関係者に加えて一般人も受け入れ、事前登録制で[2]人数制限は設けず入場ゲートで手荷物検査を受ける[6]。
試乗大会
2025年4月には第2回試乗大会(会期3日間)を開き、新車のプレビューやモータースポーツ界のスターと交流の機会を設けた[12]。秋の見本市に出展する企業から車体の提供を受け、地域のテクニカルパートナーから試乗に必須の装備(ヘルメットと手袋、ライディングブーツやプロテクター)を無料で提供された。会場はサーキット、オフロード、ツーリング、子ども用の車体コーナー、協賛企業のBeta、Fanticから持ち込まれた50 ccクラスの各種車体に区分けされたほか、125 ccクラスに16歳以上の来場者が触れるコーナーでは免許証を提示すると1人10分ずつ2台まで試乗できたり、同じ年齢層で免許がない人にも、インストラクターからオートバイの基本知識を学ぶ機会が用意された[13]。
またサーキット区分は事前申し込み制で有料試乗会を実施した。主催者の発表によると参加申し込み2000件、合計1万5100本(1回4ラップは試走を含む)、走行距離のべ37万8000 kmを記録した[14][15]。
開催歴
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ミラノEICMA
No. | 年 | 開催地 | 期間 | データ | 備考 展示モデルの一例 |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|
面積 m2 | 出展者 | 来場者数 | |||||
1 | 1914 | クルサール・ディアナ(イタリア語版) | 05/03 | 24[16] | |||
2 | 1920 | ミラノ二輪車クラブ(Veloce Club Milano) | 05/22 - 06/13 | 30[16] | |||
3 | 1921 | ミラノ二輪車クラブ | 06/10 - 06/18 | ||||
4 | 1923 | ミラノ二輪車クラブ | 01/05 - 01/15 | ||||
5 | 1923 | ミラノ二輪車クラブ | 11/17 - 11/25 | ||||
6 | 1925 | ペルマネンテ | 01/10 - 01/18 | ||||
7 | 1926 | ペルマネンテ | 01/10 - 01/18 | ||||
8 | 1927 | ペルマネンテ | 01/09 - 01/17 | ||||
9 | 1928 | ペルマネンテ | 01/05 - 01/15 | CNA ロンディーネOPRA 500 GP(イタリア語版) | |||
10 | 1929 | ペルマネンテ | 01/19 - 27/01 | モト・グッツィ・ノルゲ(イタリア語版) | |||
11 | 1930 | ペルマネンテ | 01/11 - 01/19 | ||||
12 | 1931 | ペルマネンテ | 01/10 - 01/18 | ||||
13 | 1932 | ペルマネンテ | 01/09 - 01/17 | ||||
14 | 1933 | ペルマネンテ | 01/14 - 01/22 | ||||
15 | 1934 | ペルマネンテ | 01/13 - 01/21 | 123 | セルトゥム 500(イタリア語版) - シンプレックス 500(Simplex (Torino)) | ||
16 | 1935 | ペルマネンテ | 01/12 - 01/20 | 268 | ジレラ 500 スポルト(イタリア語版) - モト・グッツィ 500 W(イタリア語版) | ||
17 | 1936 | ペルマネンテ | 01/11 - 01/19 | ||||
18 | 1937 | ペルマネンテ | 01/09 - 01/17 | 146[16] | |||
19 | 1938 | ペルマネンテ | 01/22 - 30/01 | ガルブレサ V8[注 2] | |||
20 | 1939 | ペルマネンテ | 01/19 - 26/01 27/01 - 31/01 |
アルテア(イタリア語版) - モト・グッツィ アルデッタ(イタリア語版) | |||
21 | 1939 | パラッツォ・デラルテ | 11/25 - 12/03 | モト・グッツィ・コンドル(イタリア語版) | |||
22 | 1940 | パラッツォ・デラルテ | 12/07 - 12/15 | ジレラ・サトゥルノ(イタリア語版) | |||
23 | 1941 | パラッツォ・デラルテ | 11/29 - 12/08 | ||||
24 | 1946 | パラッツォ・デラルテ | 11/23 - 01/12 | 212[17] | モト・グッツィ・ドンドリーノ(イタリア語版) | ||
25 | 1947 | パラッツォ・デラルテ | 11/29 - 12/08 | ||||
26 | 1948 | パラッツォ・デラルテ | 11/13 - 11/21 | ジレラ 125(イタリア語版) | |||
27 | 1949 | パラッツォ・デラルテ | 12/03 - 12/12 | AMISA-Rumi 125 - パリラ 98 2T(Parilla 98 2T)- REOM および Marzocchiによるハイドロフレックス | |||
28 | 1950 | パラッツォ・デラルテ | 12/02 - 12/11 | MV アグスタ 500 4Cストラダーレ(MV Agusta 500 4C Stradale)- モトム・デルフィノ(イタリア語版) | |||
29 | 1952 | パラッツォ・デラルテ | 01/12 - 01/20 | モト・パリラ レヴィエーレ125(イタリア語版) - ドゥカティ製クルーザー(イタリア語版) | |||
30 | 1952 | フィエラ・ディ・ミラノ | 11/29 - 12/08 | 2万[18] | 502[18] | モト・パリラレブリエール150 Levriere 150 | |
31 | 1953 | フィエラ・ディ・ミラノ | 11/28 - 06/12 | モト・グッツィ・ジゴロ(Moto Guzzi Zigolo) | |||
32 | 1954 | フィエラ・ディ・ミラノ | 11/27 - 12/08 | 436[18] | セカット75 cc スポルト(Ceccato 75 cc. Sport) | ||
33 | 1955 | フィエラ・ディ・ミラノ | 12/03 - 12/12 | ベスパ 150 TAP | |||
34 | 1956 | フィエラ・ディ・ミラノ | 01/12 -12/10 | ヴィヴィ[注 3] | |||
35 | 1957 | フィエラ・ディ・ミラノ | 30/11 - 12/09 | 2万(2) | 550、7ヵ国 | モト・パリラスルッギ(Moto Parilla Slughi)- パルミエリ・エ・グリネッリ・ギッツォ(Palmieri & Gulinelli Guizzo) | |
36 | 1959 | フィエラ・ディ・ミラノ | 11/28 - 12/09 | 550[18] | |||
37 | 1961 | フィエラ・ディ・ミラノ | 12/02 - 12/11 | 600[19] | |||
38 | 1963 | フィエラ・ディ・ミラノ | 30/11 - 12/09 | 27,000(2) | 567、9ヵ国 | ドゥカティブリオ(イタリア語版) | |
39 | 1965 | フィエラ・ディ・ミラノ | 12/04 -12/13 | モト・グッツィ V7 700(イタリア語版)- MV アグスタ 600 Turismo 4C 6 | |||
40 | 1967 | フィエラ・ディ・ミラノ | 14/10 - 21/10 | 610[19] | アプリリアA7 | ||
41 | 1969 | フィエラ・ディ・ミラノ | 11/22 - 30/11 | 650[19] | 21万[19] | (イタリア語版) - モト・グッツィ50 2C(イタリア語版){{Small| - ピアッジョ・ベスパ50スパチアル(イタリア語版) | |
凡例 | (1)総面積 -(2)屋根付き部分 -(3)純展示面積 -(4)詳細は不明 |
主な出版物
この展示会の出版物。伊: Esposizione Internazionale Ciclo Motociclo e Accessori(EICMA)
- Castronovo, Valerio (2015) (イタリア語). Due Ruote : L'esposizione Internazionale Del Ciclo E Motociclo a Milano Dal 1914 a Oggi (Prima edizione ed.). Milano: Mondadori. OCLC 992557310.
ISBN 9788891807144, 8891807141。全359頁、付録9頁、図版(主に4色)29 cm。
- 目次(イタリア語版)[20]
- 英語版あり。
-
- Castronovo, Valerio (2015). EICMA. ed (英語). Due Ruote : L'esposizione Internazionale Del Ciclo E Motociclo a Milano Dal 1914 a Oggi (英語版 ed.). ミラノ: Mondadori. OCLC 992557310. ISBN 9788891807175, 8891807176
- “Eicma Esposizione Internazionale del Ciclo e del Motociclo presso la Fiera di Milano nel 1967” (イタリア語). archiviostorico.fondazionefiera.it. 2025年4月4日閲覧。
脚注
注
出典
- ^ a b c “バイク・オートバイ用語集”. 枻出版社 2020年1月6日閲覧。
- ^ a b c d “EICMA 2025 - International Two-Wheeler Exhibition - 2025年11月”. www.jetro.go.jp. 世界の見本市データベース(J-messe). JETRO(ジェトロ) (2025年5月26日). 2025年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月28日閲覧。
- ^ 河野 正士 (2019年11月23日). “第606回:世界最大のバイクショー「EICMA」を取材 現地で感じた“変化の兆し”とは?”. webCG. 【エディターから一言】. 2025年5月28日閲覧。
- ^ 河野 2025
- ^ 「EICMA 2019 - International Cycle and Motorcycle Exhibition」『世界の見本市・展示会情報(J-messe)』JETRO、[リンク切れ]。2020年1月6日閲覧。
- ^ a b c 河野 2019
- ^ 河野正士 文・写真 (2025年1月29日). “EICMAの個人的総括”. WEB Mr.Bike. EICMA2024トピックス. 2025年5月28日閲覧。
- ^ “EICMA(ミラノショー)2024出展概要”. Honda Global. Honda (2023年). 2025年5月28日閲覧。
- ^ “開催直前!EICMAに黒と黄色の『スイフト』登場!? 2025モデル続々、スズキが出展概要を発表”. e燃費. 2025年5月28日閲覧。
- ^ “雰囲気そのままに機能をアップデート!! ヤマハ「XSR900」2025年モデル発表”. バイクのニュース. 【EICMA2024】. 2025年5月28日閲覧。
- ^ “EICMA”. autosport web. 三栄. 2025年5月28日閲覧。
- ^ YES.2022 (2025年4月28日). “EICMA RIDING FEST: THE SECOND EDITION CONFIRMS THE SUCCESS OF THE EVENT, OVER 25 THOUSAND FANS AT MISANO WORLD CIRCUIT” [EICMA試乗フェスト:第2回開催によりイベントの大成功を証明。ミサノ・ワールドサーキットに詰めかけたファン2万5千人超] (英語). EICMA. Home. 2025年5月28日閲覧。
- ^ “Hashtag 125” (英語). EICMA. 2025年5月28日閲覧。
- ^ EICMA RIDING FEST 2025
- ^ “Riding Experience ERF” (英語). EICMA. 2025年5月28日閲覧。
- ^ a b c “Il Segretario del Coni vista la Mostra del Ciclo e Motociclo [コニの事務局長、自転車とオートバイの展示会を訪問]” (イタリア語). Il Littoriale [イル・リットリアーレ] XIII (17): p. 1. (1939年1月20日) 2017年3月12日閲覧。
- ^ 第44回ミラノ・モーターショー“Il 44º Salone di Milano”. Motociclismo: 129. (1975-11).
- ^ a b c d Motociclismo 1975, p. 130, 第44回ミラノ・モーターショー
- ^ a b c d 第44回ミラノ・モーターショーMotociclismo 1975, p. 131
- ^ (イタリア語) Sommario(目次). Bavarian Library Network 2025年4月4日閲覧. "PDF形式でダウンロード"
関連項目
日本の二輪車見本市
外部リンク
- EICMAのページへのリンク