イラガ科、マダラガ科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 05:05 UTC 版)
これらの幼虫は扁平で毛が少なく、ケムシには見えないものもある。短い棘が並んでおり、この付け根の体内に毒液の入った袋があり、注射器のように毒液を外敵の皮膚に注入する。これを毒棘(どくきょく)と呼ぶ。この型のものでは、幼虫の期間だけ刺す能力がある。ただし、イラガ科のアオイラガ属(アオイラガ、クロシタアオイラガ、ヒロヘリアオイラガ)の幼虫には毒棘とともに尾部に毒針毛の束があるので、繭の表面には触れないほうがよい。イラガ科の幼虫の大半は毒棘で刺す能力があるが、マダラガ科の幼虫の場合、毒棘をもつ種は限られる(タケノホソクロバ、ウメスカシクロバ、リンゴハマキクロバなど)。しかし、毒棘をもたないマダラガ科の幼虫の体表には外敵に攻撃されたときに不快な味のする防御液を分泌する腺をもつもの(ミノウスバなど)が多く、これがイラガ科やマダラガ科の毒棘と系統的に関連があると考えられる。
※この「イラガ科、マダラガ科」の解説は、「ケムシ」の解説の一部です。
「イラガ科、マダラガ科」を含む「ケムシ」の記事については、「ケムシ」の概要を参照ください。
- イラガ科、マダラガ科のページへのリンク