イチョウガニ科とは? わかりやすく解説

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イチョウガニ属

(イチョウガニ科 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/14 21:09 UTC 版)

イチョウガニ属
ヨーロッパイチョウガニ
分類
: 動物界 Animal
: 節足動物門 Arthropod
亜門 : 甲殻亜門 Crustacean
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : 真軟甲亜綱 Eumalacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: 十脚目 Decapoda
亜目 : 抱卵亜目 Pleocyemata
下目 : 短尾下目 Brachyura
: イチョウガニ科 Cancridae
: イチョウガニ属 Cancer Linnaeus1758
英名
Ox crab、
Edible crab、
Brown crab
下位分類(種)
本文参照

イチョウガニ属 (イチョウガニぞく、Cancer) は、甲殻亜門軟甲綱十脚目イチョウガニ科の属のひとつ。

名称

本属の学名 Cancer(キャンサー)はラテン語でカニを意味する。1758年の『自然の体系』第10版では、カニを含むほとんどの甲殻類が Cancer に分類されていた。和名の由来は甲羅の形がイチョウ(銀杏)の葉に似ていることから。

特徴

体型はオウギガニ科に近いズングリとした姿で、鋏脚が大きめな割に、歩脚がやや短いが部分も似ているが、オウギガニ科のカニがどちらかといえば南方系の暖かく、浅い海を好むのに対し、こちらはやや寒冷な海や、深い場所を住処としている。

体型はどの種も甲羅が大きく、非常に盛り上がっている。体長は甲殻の幅が20 cm近くになる大型種から、僅か数センチメートル程度の小型種まで様々だが、一般に小型の種ほど浅海に、大型種ほど水深の深い場所に生息して棲み分けている。

ヨーロッパではヨーロッパイチョウガニ (C. pagurus)、アメリカではアメリカイチョウガニ[※ 1] (Metacarcinus magister) が大きくて味の良い重要な食用ガニとなっているが、日本産の種は殆ど利用されていない。

日本近海には、イチョウガニ (C. japonicus) とイボイチョウガニ (C. gibbosulus)、コイチョウガニ (C. amphioetus) の3種が生息する。

ヨーロッパイチョウガニ Cancer pagurus
ヨーロッパでは重要な食用ガニである殻長20cmほどの大型種。独特の柔らかいチーズのような食感を持つ。
イチョウガニ Cancer japonicus
日本産の種。太平洋日本海の北部のやや深い海に分布。
イボイチョウガニ Cancer gibbosulus
甲幅1cm程度の小型種。他の種に比べ、甲羅の幅が無く、脚が長めに見える。
コイチョウガニ Cancer amphioetus
甲幅2cm程の小型種。九州以北の浅い海に住む。

以前含まれていた種

以前本属に含まれていた種の中には、GlebocarcinusMetacarcinusRomaleon などの各属に移されたものもある。その代表的な種を挙げる。

アメリカイチョウガニ Metacarcinus magister
ダンジネスクラブとも呼ばれるカナダアメリカの食用種。レストランのメニューにも載るほどになった。Cancer magisterシノニム

脚注

  1. ^ 以前は本属であったが、後に Metacarcinus 属に移された。種の節を参照。

参考文献


「イチョウガニ科」の例文・使い方・用例・文例

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