イギリスの治安・安全保障
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 04:26 UTC 版)
「イギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票」の記事における「イギリスの治安・安全保障」の解説
秘密情報部の元長官であるリチャード・ディアラブは、イギリスの治安・安全保障の観点から言えばイギリスがEUを離脱するコストは小さいだろうと語る。ディアラブによればEU離脱はイギリスにとって安全保障上の2つの利点があるのだという。 一つは人権と基本的自由の保護のための条約に制限を設けられるようになることである。イギリス政府はこの国際条約と国内法との整合性を図るためにHuman Rights Actを制定しているが、その国内法ではテロとの戦いに不十分だとする意見がある。マイケル・ゴーブなどはその国内法を別の国内法に取り替えたいと考えている。 もう一つはEUからの移民をより正確に制御できるようになることである。ディアラブによれば、イギリスがEUを離脱することで国境審査体制を強化でき(移民に紛れて入国する)過激派をより容易に国外追放できるのだという。イギリスはシェンゲン圏の外にいるからEU残留でも結果は同じだというわけではない。欧州に流入した何十万という移民が居住を続けやがてはEUの権利を獲得するだろう。そうなれば移民はEU域内を自由に移動できるようになる。 2015年11月に発生したパリ同時多発テロ事件でも、シリア難民に紛れてEUに流入した二人の自爆テロ実行犯はシリアの偽造パスポートを使ってEU域内に入った。
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