アヴィニョン版
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「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1555年)」の記事における「アヴィニョン版」の解説
1555年にアヴィニョンの出版業者ピエール・ルーも『予言集』を出版した、といわれることがある。この根拠となっているのは、1590年にアントウェルペンで出版された『ミシェル・ノストラダムス師の驚異の大予言』(タイトルは異なるが『予言集』の版のひとつ)の末尾に、「1555年にアヴィニョンのピエール・ルーによって出版された予言集を再版した。」と書かれているためである。 アンリ・ボードリエは、これを言葉どおりに受け止めて、1555年にアヴィニョンでも予言集が出版されたと見なしたが、クリンコヴシュトレムはルーの出版事業開始が1557年であることを指摘した。この点はアヴィニョンの出版業史をまとめたピエール・パンシエの研究書でも裏付けとなる史料とともに追認されており、パンシエがまとめたルーに関する書誌には、1555年版の予言集は含まれていない。 20世紀後半以降では、1555年にアヴィニョンでも予言集が出版されたと見なす論者は、その出版業者にバルテルミー・ボノムを想定することがある。バルテルミーはマセ・ボノムの弟で、兄の協力を受ける形で1553年から1556年にアヴィニョンで出版事業を営んでいたからである。
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