アリマウマノスズクサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/07 13:15 UTC 版)
アリマウマノスズクサ | |||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() アリマウマノスズクサの花
(2025年2月 沖縄県石垣市 バンナ公園) | |||||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Aristolochia shimadae Hayata[1] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Aristolochia onoei Franch. et Sav. ex Koidz. | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アリマウマノスズクサ |


アリマウマノスズクサ(学名:Aristolochia shimadae)はウマノスズクサ科ウマノスズクサ属の木本性つる植物。
特徴
長さ2–5 m。葉は長さ6–15 cm、全縁で互生する。葉裏や葉柄、若枝に毛が密生する。花は左右相称で花被は筒状に合着し、途中でくびれる。唇部(舷部)は黒紫色でやや反り、内部の黄色部分との境界が明瞭。開花期は5–6月[2][3]。果実はリュウキュウウマノスズクサと同様に6稜が目立つ形で、熟すと先端側から6裂する[3]。
本土産の個体は葉が3裂するとされる[2]が心形葉もみられ、同様に葉形が変異に富むオオバウマノスズクサと類似し区別が難しい。各種の同一個体内においても心形葉と3裂葉の双方が観察されることからも、葉形による同定は困難で、両種の判別には花形態の確認が必須[4]。また沖縄産の個体の葉は3裂せず心形で、リュウキュウウマノスズクサの葉形に似て区別が難しい[2]。
分布と生育環境
兵庫県(六甲山系)、九州北部(長崎・佐賀・熊本)に点在し、沖縄県久米島と先島諸島に分布。海外は台湾に分布[4][2][3]。
利用
本種を含むウマノスズクサ属の植物は有毒植物で、本種もジャコウアゲハなどの食草となっている[3]。
脚注
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Aristolochia shimadae Hayata アリマウマノスズクサ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2025年3月1日閲覧。
- ^ a b c d (大川 & 林 2016, p. 37)
- ^ a b c d (東馬 2021, pp. 56–57)
- ^ a b (渡邉-東馬 & 大井-東馬 2016, pp. 131–151)
参考文献
- 渡邉-東馬加奈; 大井-東馬哲雄「日本産オオバウマノスズクサ群の分類学史およびオオバウマノスズクサとアリマウマノスズクサの混同について」『分類』第16巻、第2号、131–151頁、2016年 。
- 大川智史; 林将之「アリマウマノスズクサ」『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024。
- 東馬哲雄 著「アリマウマノスズクサ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、56–57頁。ISBN 9784582535389。
外部リンク
- アリマウマスズノクサ 白岩先生の植物教室 神戸教育情報ネットワーク
- アリマウマノスズクサ 神戸付近の野草・樹木の観察紀行
- アリマウマノスズクサ 関西の花
- アリマウマノスズクサ(ウマノスズクサ科) 有毒植物 季節の花(東京都薬用植物園) 公益社団法人 東京生薬協会
- 花も果実もおもしろい アリマウマノスズクサ 五島列島 福江島の博物誌~福江島の植物
- アリマウマノスズクサ(有馬馬の鈴草) 野の花賛花
- アリマウマスズノクサ 西表島植物図鑑
- アリマウマノスズクサ(有馬馬の鈴草) うちなー通信
- アリマウマノスズクサのページへのリンク