アメリカによるダンピング課税問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:32 UTC 版)
「NEC SX」の記事における「アメリカによるダンピング課税問題」の解説
SXシリーズは、アメリカ合衆国 (米国) においてダンピングを行っていると大幅に課税されたことがある。これは、当時、米国社製のスーパーコンピュータに比べ、SX-3等の価格が安かった為でもある。当時、米国にはSX-3は殆ど輸出されておらず、専ら米国国外でSX-3の出荷が順調に進み、米国社製のスーパーコンピュータの販売がしにくくなった為でもある。 米国などのスーパーコンピュータメーカでは制御系を専用マシンで補わなければならないためこの製作が高額であった。これに対し日本メーカーは自社の汎用マシンで補い、さらに、SX-3等では小型汎用サーバに置き換える事により大幅な価格差が生じる結果となった。 米国では軍事産業保護の観点からスーパーコンピュータも保護すべき対象となっていた為、安価であった日本のスーパーコンピュータの導入は一向に進まなかった。後に、米国国内でも安価なスーパーコンピュータが使えない事に抗議の声が上がり、この問題は消え去ることとなった。2001年2月28日に、日本電気 (NEC) はクレイ社にSXシリーズをOEMすることで合意している。なお、詳しい経緯については日米スパコン貿易摩擦を参照されたい。
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