アネモイ(風神)の主
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 03:26 UTC 版)
ホメーロスの長編叙事詩『オデュッセイア』においてギリシア神話におけるアネモイ(風の神)たちの主として言及される、ヒッポテースの息子。ゼウスの好意を得て風を支配する力を有し、浮き島であるアイオリアー島(アイオリエー島)に住む。男女6人ずつ計12人の子があり、子供たちはそれぞれが夫婦である。 漂着したオデュッセウスを歓待し、航海のためのゼピュロス(西風)を革袋に詰めて与えた。その他の逆風は別の革袋に封じ込めたので、順調に航海を進めることができたが、オデュッセウスの部下が逆風の袋を開けたため、再びアイオリアー島に漂着する。アイオロスは彼が神々の怒りを受けているとし、今度は冷酷に追い返した。 ウェルギリウスによる『アエネーイス』第1巻でも登場し、ユーノーからの命令を受けたアイオロスが洞窟の中に閉じ込めた風を解き放ち、テュレーヌム海を渡っているアエネーアースの船隊を海に沈めている。また、ユーノーからその報酬として美しいニンフであるデーイオペーアを与えられ、妻とした。
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