やまねこバブジーの大冒険
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/16 18:00 UTC 版)
ジャンル | 横スクロールアクションゲーム |
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対応機種 | スーパーファミコン メガドライブ Microsoft Windows |
開発元 | Accolade Solid Software Al Baker & Associates(MD) ATI Technologies(Windows) |
発売元 | Accolade ポッポ( ![]() マイクロマウス( ![]() 任天堂( ![]() |
人数 | 1人 |
メディア | 16メガビットロムカセット[1] |
発売日 | SFC![]() ![]() ![]() MD ![]() ![]() Windows ![]() ![]() |
『やまねこバブジーの大冒険』(やまねこバブジーのだいぼうけん、原題:Bubsy in: Claws Encounters of the Furred Kind)は、アメリカのAccoladeが開発し1993年5月に発売された横スクロールアクションゲーム。日本では1994年にポッポよりスーパーファミコン版が発売。1997年には『スーパーバブジー』(Super Bubsy)のタイトルでMicrosoft Windows版がマイクロマウスより発売されている。
概要
ヤマネコのバブジーが主人公で、物語は、宇宙から飛来してきた無類の毛糸好きの種族「ウーリー」たちにより奪われた毛糸を取り返すためにバブジーが冒険するという内容になっている。説明書には、バブジーが冒険に至るまでの経緯を描いた16ページにわたるコミックが掲載されている。
原題に含まれる「Claws Encounters of the Furred Kind」は、映画『未知との遭遇』の原題「Close Encounters of the Third Kind」の言葉遊びとなっている[2]。
2015年には、本作と続編の『Bubsy 2』をセットにした『Bubsy Two-Fur』がSteamで発売。2025年9月9日(日本では2025年9月11日)には、本作と『Bubsy 2』『Bubsy in: Fractured Furry Tales』『Bubsy 3D』をセットにした『やまねこバブジーのパーフェクトコレクション』(Bubsy in: The Purrfect Collection)がSteam/Nintendo Switch/PlayStation 5/Xbox Series X/S向けに発売された。
開発
デザイナーのマイケル・バーリンは、本作以前に『Altered Destiny』や『Les Manley in: Search for the King』といったゲームをデザインしていた[3]。やがてこのジャンルに飽きたバーリンは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』に出会い、自分なりの解釈をするために丸1週間、毎日14時間プレイし続けた[3]。その後、ゲームの開発は1991年12月6日に始まった[4]。最初に開発が進められていたSega Genesis(海外のメガドライブ)版は1992年9月に発売予定だったが、開発のAccoladeとセガとの法廷闘争(Sega v. Accolade)により発売が遅れた[4]。アーティストのベケット・グラッドニーとケン・マックリンがそれぞれ背景とキャラクターアニメーションを作成した後、Solid SoftwareというグループがSuper Nintendo Entertainment System(海外のスーパーファミコン)用にそれらをプログラムした[5]。
ディレクターのジョン・スキールはインタビューで、「ソニックのように速くてマリオのように奥深い」という、簡単にプレイできるがマスターするのは難しいゲームを作りたいと語っている[6]。
スキールはバブジーに適した声を見つけるのに苦労し、数週間にわたって声優のテープを探した後、声優のブライアン・シルバから電話を受け、様々な声を試した。その中で、スキールは録音したシルバの声をスピードアップさせたところ、ルーニー・テューンズのキャラクターであるダフィー・ダックやバッグス・バニーのようになり、ここからインスピレーションを得てバブジーの最終デザインに繋がった。一方、作中でバブジーが発するキャッチフレーズ「What could possibly go wrong」(直訳すると「何がいけないんだ」、日本語版の作中では「どうってことねえよ」)は、開発チームの冗談から生まれた[7]。
1992年12月、カリフォルニア州サンノゼにあるAccoladeのオフィス近くに住む子供たちがテストプレイに招待された。その中で子供たちから「もっと秘密の道を追加してほしい」という提案があり、結果として第1ステージに地下道がいくつか追加された[8]。
スーパーファミコン版のゲーム内には当初、危険物の一つとしてバブジーを狂わせるキャットニップがあったが、任天堂の検閲方針によりバナナの皮に置き換えられた[8]。
評価
評価 | ||||||
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- Parents' Choice Award受賞[9]
- ゲーム誌『Weekly ファミコン通信』の「クロスレビュー」で合計22点(満40点)[10]
シリーズ作品
斜体の作品は日本語版が未発売。
- Bubsy 2 - シリーズの2弾タイトル。1994年にSuper Nintendo Entertainment System、SEGA Genesis、ゲームボーイで発売。
- Bubsy in: Fractured Furry Tales - シリーズの3弾タイトル。1994年にAtari Jaguarで発売。
- Bubsy 3D - シリーズの4弾タイトル。1996年にPlayStationで発売。日本ではココナッツジャパンエンターテイメントより発売が予定されていたが中止となった、またセガサターン版も発表されたが、こちらも中止となった。
- Bubsy Two-Fur - 本作と『Bubsy 2』をセットにしたオムニバス作品。
- Bubsy: The Woolies Strike Back - シリーズの5弾タイトル。2017年にPlayStation 4とWindowsで発売。PlayStation 4版は日本未発売。
- Bubsy: Paws on Fire! - シリーズの6弾タイトル。2019年にPlayStation 4、WindowsとNintendo Switchで発売。PlayStation 4とNintendo Switch版は日本未発売。
- やまねこバブジーのパーフェクトコレクション - 本作と『Bubsy 2』『Bubsy in: Fractured Furry Tales』『Bubsy 3D』をセットにしたオムニバス作品。2025年にPlayStation 5、Windows、Nintendo SwitchとXbox Series X/Sで発売。
脚注
- ^ 「スーパーファミコンソフトオールカタログ 1994年」『スーパーファミコン パーフェクトカタログ』、ジーウォーク、2019年9月28日、124頁、ISBN 9784862979131。
- ^ “Video Games (1993-03)(Markt & Technik)(DE)” (1993年3月). 2025年9月4日閲覧。
- ^ a b “News - Playing Catch-Up: Bubsy's Michael Berlyn”. Gamasutra. 2005年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月22日閲覧。
- ^ a b Quan, Slasher (July 1992). “Bubsy: A Bobcat in the Making”. GamePro: 54 and 55 .
- ^ “File:GamePro US 037.PDF - Retro CDN”. 2025年9月4日閲覧。
- ^ “ENTREVISTA CON JOHN SKEEL, director estadounidense del proyecto” (スペイン語). Hobby Consolas: 17. (February 1993) .
- ^ “Bubsy Gets his Voice”. Nintendo Power (Nintendo) (56): 84. (January 1994) .
- ^ a b “File:GamePro US 041.pdf - Retro CDN”. retrocdn.net. 2025年9月4日閲覧。
- ^ “Accolade Presents Super Bubsy for Windows 95; Popular Video Game Character Jumps to Windows. - Free Online Library”. 2016年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月1日閲覧。
- ^ Weekly ファミコン通信 1994年5月8日刊号
外部リンク
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