ひょうほんちょうさ

デジタル大辞泉

ひょうほん‐ちょうさ〔ヘウホンテウサ〕【標本調査】

読み方：ひょうほんちょうさ

標本抽出をして調査を行い、その分析から確率論的に全体を推測する方法。サンプリング調査。→全数調査

統計学用語辞典

標本調査

　調査を計画する場合，まずどのようなことを知りたいかを明確にし，調査対象の集団と調査の項目を明らかにした後，実際の調査にあたって対象の全てを調査するか，対象の一部を抽出調査するかを考える。
　前者を 全体調査 または 悉皆調査 といい，後者を 標本調査 という。
　母集団の構成要素全てに調査すれば正確な結果が得られるとは限らない。比較的小規模の母集団なら可能でも，大規模な母集団では時間も費用もかかる。また，たとえば生産された蛍光灯の寿命を調べるような場合には，そもそも全数調査が無意味であることが分かる。
　標本調査は次の場合に行われる。

• 全体調査が無意味であるとき，または不可能なとき。
• 時間，費用が制限されているとき。
• 調査内容が多い場合，複雑な場合。

　標本調査では，以下のようなことを考えておかなければならない。

• どのような方法で母数を推定するか。
• 最良の推定を行ったとき，どれくらいの誤差があるか。
• 許容誤差内で標本をどのように抽出し，標本を何個抽出するか。
• 標本抽出調査にあたって，費用，人員，時間がどれくらい必要か。