なぜ「すり」が必要か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 14:30 UTC 版)
一般の化学実験で、例えばフラスコの口にガラス管を固定する場合、安価なゴム栓やコルク栓に適当な大きさの穴をあけてそこに管を通し、フラスコの口にねじ込む。この方法ではフラスコとガラス管は一応固定されるが、充分な密閉性は得られないし、腐食性を有する物質を扱う場合には栓がぼろぼろになって実験に支障をきたす。そのような実験にはガラス同士を直接密着させることが望ましい。実際には接続すべき部分のガラスの表面を一定条件で研磨して必要とされる形状と平滑性を与える。 すりを必要とする実験の例を挙げる。 減圧条件・大気中の酸素を遮断する条件を必要とする実験操作。 毒性・腐食性を有する物質を扱う実験。 悪臭・刺激臭を発する物質を扱う場合(酸クロライド類・メチルメルカプタン・アリルアルコールなど強烈なものがある)。 引火性の高い物質を加熱する場合。 逆に、すりを用いてはいけない実験の例を挙げる。 爆発性の高い物質を扱う実験(すり面の微細な凹凸が、爆発の引き金となる)。 強塩基性の物質を扱う実験(すり面が腐食し、癒着するおそれがある)。
※この「なぜ「すり」が必要か」の解説は、「すり合わせ」の解説の一部です。
「なぜ「すり」が必要か」を含む「すり合わせ」の記事については、「すり合わせ」の概要を参照ください。
- なぜ「すり」が必要かのページへのリンク