つ◦べし
[連語]《完了の助動詞「つ」の終止形+推量の助動詞「べし」。この場合の「つ」は強調の用法》
1 推量・予想の意を表す。きっと…だろう。…してしまうにちがいない。
「あやまちして、見む人のかたくななる名をも立て—◦べきものなり」〈源・帚木〉
2 意志を表す。きっと…しよう。…してしまうつもりだ。
「いとつれづれなるをなむ、慰め—◦べくておはせ」〈落窪・一〉
3 可能、または可能の推量の意を表す。きっと…することができる。…できそうだ。
「中の品のけしうはあらぬ、えり出で—◦べき頃ほひなり」〈源・帚木〉
4 当然の意を表す。きっと…するはずである。
「楊貴妃の例(ためし)も引き出で—◦べくなりゆくに」〈源・桐壺〉
「親のため、妻子のためには、恥をも忘れ、盗みもし—◦べき事なり」〈徒然・一四二〉
5 適当の意を表す。…するのがよい。
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